「無  題」 稲 颯人 2

初めて息子の湿疹が出てきたのは生後1ヶ月経たない頃だったと思います。額一面に赤いボツボツが出て、その内に黄色い慢出液も出てきました。毎朝顔を見ると心配になっていました。1ヶ月検診の時に相談したところ、新生児によくある脂漏性の湿疹だと言われ、様子を見てくださいと言われました。しかし、その後も状態はあまり変わりませんでした。

他の事で小児科医院を受診した時、「この湿疹はもしかしたらアトピーかもしれない」と言われ、初めてアトピーという事に関心を持ちました。インターネットで病状から始まり様々なことを調べました。その中で松本医院のホームページと出会いました。先生の話しや他の患者さんの手記を読み受診することに決めました。

受診したのは生後3ヶ月になる頃でした。その時の息子の様子は頭の皮膚は乾燥しボロボロとはがれ、額・ほほ・腕・胸・足は湿疹だらけでした。もちろん痒みは強くあり、特に夜中に掻いている為、朝には顔が血だらけになっていたこともありました。「先生はアトピーですね」「一緒に頑張りましょう。治すのはこの子の力です。」と言われました。毎日の漢方風呂・消毒・薬塗り、嫌がる子を押さえて行いました。夫との3人暮らしの中でこれを毎日行うのはとても大変でした。息子を中心に毎日が過ぎていったように思います。そして1週間後、状態は悪くなっていました。湿疹の範囲は拡大し、そのうえ耳の付け根あたりから黄色い浸出液が出てくるようになりました。いくらガーゼで拭いても止まらず、痒みがあるのですぐに手で掻いてしまい悪くなる一方でした。

初めて受診してから1ヶ月が経っても良くなったという感じはありませんでした。1ヶ月ぐらい経てば、ある程度目に見える効果はあるだろうと期待していたのです。不安もありましたが必ず良くなると信じて入浴を続けました。母乳を与えていたのですが、食事制限などなく、「好きなものを食べていいですよ。豆乳や牛乳なども摂って下さい」と言われたので食事に対するストレスは溜まりませんでした。

それから3ヶ月が経ち、徐々に湿疹が消失していきました。痒みもましになったのか、傷を作ることも少なくなりました。耳の慢出液が消え、綺麗に治った時は本当に嬉しかったです。必死になって耳を掻いている姿はかわいそうで見ていられない程でした。半年経った頃にはほとんど湿疹は消え、離乳食も順調に食べられるようになりました。

そして始めて受診してから10ヶ月経ち、先生から「終わりにして良い」と言われました。入浴を止めて再び湿疹が出てくるのでは・・・という不安を持ちながら過ごしていましたが、1年が経った今、その心配は必要ないように思います。

いつ見ても綺麗なスベスベの息子の肌を見るたびに本当に松本医院に受診して良かったと思います。掻き毟って血だらけになっていた肌が嘘の様です。

本当にありがとうございました。

平成1524