「松本先生を信じて」 赤堀 友哉 20歳 高校2年生の春頃、顔の頬と顎のあたりにカサカサとしたものができました。近所の皮膚科へ行くと、「原因ははっきりしないけれど、今は季節の変わり目だし、思春期だからホルモンのバランスが崩れて、そのようなものができるのだろう。」と診断されました。(季節の変わり目には、花粉が飛び交い花粉に引っ付く大気汚染物質が増え、水や食べ物に入り、同時に皮膚の傷口から侵入してアレルギーが初めて発症することがしばしば見られます。鼻から異物を掃き出そうとするときには鼻炎つまり花粉症となり、皮膚から出ようとするときにアトピーとなります。花粉自身がアレルゲンではなくて、花粉の蛋白に結びついた化学物質が問題になるのです。)痒いようならこの薬を1日1回だけ寝る前に塗り、治まったら使用は止めるように言われました。「この薬には少量のステロイドが入っている。」と言われました。薬を塗った次の日は、確かにましになっていて、何日か続けるともう完全に治ったかに見えました。でも、しばらくするとまた同じ症状が現れ、このステロイドの入った薬を使い続けるのは怖かったので別の病院に行きました。そこでも理由の分からない薬を出されたので通うのは止めました。(初めてステロイドを塗り、その後効き目が無くなると第1回目のリバウンドを経験し、2回目のステロイドを塗ったときに効かなくなると2回目のリバウンドを経験するわけです。私のところに来るまでにこのリバウンドを何十回と繰り返し、私の医院でそのリバウンドの総決算をやり、つまり現在から過去へとステロイドの影響を順序よく除去して、最後は全てのステロイドの影響を取ることが私の仕事となるわけです。)その次に、新聞で知ったT病院という京都にある有名なT病院に行ってみることになりました。その頃、私の顔は赤くなり、痒みも激しく、手の指には細かい水泡のようなものがたくさんでき、痒くて我慢できず、掻きむしるので指が切れて自分で見るのも痛々しいくらいでした。私の家からT病院までは片道2時間半もかかり、通院できるか心配だったけれど、「それでも、治るなら・・・」という気持ちの方が強かったせいもあり、期待を持って行ってみました。でも先生ははっきりとした原因が何であるかも教えてくれず、予約をして長時間診察を待たせた割には、実際の診察は10分程で何が何だかよく分からなかったけど、とりあえず「漢方薬を飲むように。」と言われました。(漢方を使えば必ず治ると思いこむのは間違いです。正しい説明と正しい理論と正しい実践が無ければ漢方を使う意味はなく、かえってアトピーを治せなくする医院も数多くあります。)「私がアトピーですか?」と尋ねても「そうとは限らない。」という中途半端な答えしか返ってこず、全く納得のいかない部分も多かったけれど、「有名な病院だし、こんなにもたくさんの患者さんが来ているのだから間違いない。」と自分で思いこみ、通ってみようと決心しました。漢方薬を飲むことは大変な苦痛で、毎日暗い気分でした。その他に手と顔用に2つ塗り薬をもらいました。「この中にはステロイドは入っているけど、本当に少量だから体に害はない。」と言われ、塗り始めました。(漢方を使いながらステロイドを使うとますます根治治療から遠ざかります。何故ならば漢方でアレルギーの根本治療はできないからです。というのは漢方を飲んだからといって体内に化学物質が入ってくるのを止める事も出来ないし、IgE抗体を使い切るということも出来ないからです。漢方は特別な薬ではないのです。漢方を扱っている医院は漢方に特別なカリスマ性を与えて大衆を煙に巻いている医院もありますが、漢方は単にとても体に良い食べ物の延長に過ぎないと考えたほうが良いのです。更に処方によっては漢方は皮膚の新陳代謝を高めることが可能であり、その際にステロイドを使うとステロイドの吸収が促進され、結局ステロイドの副作用がひどくなるという結果を招きます。従って漢方を用いながらステロイドを併用することは愚の骨頂であります。)1ヶ月程経つと、本当にきれいになり、「治ったのかもしれない!」と思いました。でも「薬を塗るのを止めると、またひどくなるかもしれない。」と思ったので塗り続けました。すると今度は顔にニキビのような大きくて赤い湿疹が何個も出来始めました。(これはステロイドの副作用の一つでステロイド性ニキビと言います。)(後でこれはステロイドの作用によるものだと松本先生に教えられたときには、本当に「あの病院を止めて良かった。」と思いました。)私は漢方薬が合わず、胃腸をこわして吐いてしまうようになったので、「この病院ではもうだめだ。」と思い、結局3回程通っただけで止めてしまいました。「もうどこの病院に行っても、結果は同じだ。」と少し投げやりな気持ちでした。でも、私のことをとても心配して気を使ってくれる叔母が、「近所の人が通っている皮膚科があるのだけれど、そこの病院はステロイドを一切使わないし、漢方薬だけの治療で本当に良くなるから。」としきりに勧めてくれたので、母と一緒に行ってみることにしました。これが私と松本医院との出会いでした。(アトピーが治らないと絶望している人を私はどれくらい救ってあげたでしょうか?アトピーは何も難しい病気ではありません。) 私は先生に会って、「色々な病院に通ってみたけれど、いったい何なのかはっきりと教えられたことがありません。」と言うと、「立派なアトピーです。」と言われてしまいました。とてもショックでした。(現代の皮膚病でアトピーでない皮膚病を見つけることは頻度から見て非常に難しいことです。実を言えば、アトピーは皮膚病と言うのは間違いなのです。何故ならば、皮膚の細胞が病んでいるのではなくて、たまたま化学物質を排除する際にその排泄ルートとして皮膚は利用されているにすぎないのです。つまり異物から体を守るために自分を殺すという尊い役割を果たしているのです。例えば、アレルギー性鼻炎は鼻の粘膜の病気ではないのと同じです。鼻に入ってきた異物をたまたま体内に入れないために、鼻の粘膜で戦いが行われているだけにすぎないのです。)「アトピーならもう治らない。」と思いました。先生は私に「アトピーは何故増えたのか!」「ステロイドがどうしてだめなのか!」等について、1時間程も語って下さいました。ステロイドの入った薬の治療が全く無意味であることや、反対にそのステロイドによって苦しめられている患者が大勢いることを知り、ステロイドの怖さを理解しました。そして、アトピーは絶対に治るということを私に分かるように、本当に丁寧に説明して下さった後に、さらっと「僕が治してあげましょう。」と言いました。私は驚きました。でも私は「その言葉を信じたい!」と思いました。それから私は漢方薬を飲み始めました。ここの漢方薬はずっと飲みやすく、「これなら続けていけるかな。」と思いました。(アレルギーは私が必ず治してあげることが出きるわけですから、事も無げに患者さんに治してあげますと言うと、全ての患者さんが驚かれるようです。近頃の日本人は嘘を平気で言うようになりました。私自身は言葉と行動は同一であるべきだという信念を保持し実践しております。つまり言論の自由の裏には必ずその言葉に対する責任があるべきです。しかし残念ながら日本の社会は自由だけが闊歩していますが、責任が全く問われないという歪な社会になってしまいました。叫びたいのです。全ての言葉に責任を!!) 漢方で作った塗り薬を塗ったり、消毒をしたりと今までしたことのない治療を続けていく内に、本当に良くなってきました。先生が初めて私に会ったときに「僕が治してあげます。」と言ってくれた言葉が、現実に近づいてきました。人に手を見られることが辛かった毎日が嘘のように、今私の手は完全に治り、本当にきれいです。顔の方もかなりきれいになり、痒みもなくなりました。私はこれからも漢方薬を頑張って飲み続けて、完全に治したいと思います。先生、本当にきれいにしてくれて有り難うございました。これからもよろしくお願いします。(この患者さんも完治されてもう来院されておりません。) |