「ホームページを見て」 千代 久美子 28歳

 こんにちは。お久しぶりです。と、いいましても、きっと数多い「松本医院」の患者の中で、あまり"優秀"な患者でなかった私のことなどきっと覚えて下さっている訳ありませんが。

 私も、以前急な発疹(アトピー)に長年悩まされ、他でもない松本先生のお陰でやっとあの苦しみから解放され見事完治させて頂いた経験を持つ者です。今は結婚し、姓も変わりましたが、松本先生の元へ駆け込んだ頃は「白川久美子」の名前で随分お世話になりました。

 先日偶然、インターネットで検索した項目に松本医院の文字を見つけ、開くと紛れもない先生の病院のホームページだったので、思わずメールしてしまいました。(私はどれだけ数多くのアトピー患者を治してあげたか知りません。何故かというと、治ってしまうといつのまにか来なくなってしまうからです。このように私が治してあげた患者さんがホームページに突然に感謝のメールをくれることは医者冥利に尽きる事です。)

 生来、あまり根気強い性格ではなかった事もあり、当時一人暮しをしていた私は折角頂いたお薬を毎日欠かさず煎じて毎食前に飲み続ける、という難関を前に何度もへこたれてしまい、ついには先生に愛想をつかされるのも恐くて通院をも途中で止める…という「落ちぶれ」様でしたが、結婚の為の「引越し」も功を奏したのか、お蔭様でその後だんだんとではありましたが、やっとここ数年でも四季を通して発症する気配も見られず、見るも無残だった体に残った跡形も少しずつではありますが薄れてきました。(結局アトピーの治療は軽度なものは感染症対策と皮膚の入れ替えだけ留意すれば、自然後天的免疫寛容がいつのまにか生じるので治ってしまうのです。漢方はそれを促進するだけです。)

 余談ですが、当初やる気満々の頃、お薬と土瓶を膾炙へ持って行き、給湯室で煎じた為ちょっとした人だかりを作ってしまったという笑い話もありました。今思えば懐かしい、良い思い出です。(笑)

 本来ならば直接出向いてこの気持ちをお伝えするべきだと分かっているのですが、メールでのご無礼申し訳ありません。

 先生には本当に感謝しております。このホームページを読ませて頂いている内、あの頃の自分の体験とダブらせて読んでしまい人事とは思えず、本当に身のつまされる思いがしました。世の中にはまだ沢山の人達が、あの何とも厄介で難儀な、しかも振り回され、もがき苦しめば苦しむほどそれを嘲笑うかのように暴れ出す怪物に翻弄され続けているのかと思うと何とも辛くなります。(ステロイドのリバウンドの度合いや回数は来院されるまでにどれだけの量と回数のステロイドを使用したかによって決まります。それを正確に覚えているのは患者さんの免疫システムだけです。初めから予言できません。)

 少しでも多くの人達が、少しでも早く、漢方の存在と威力、それに「松本医院」に辿り着ければ良いのに。本当にそう思います。(近頃、インターネットを見て来院される人が多くなってきました。しかしインターネットには無責任な情報が満載されています。その中から私の医院を選び出すのは至難の技です。間違った情報を流せば罰せられるという法律が1日も早く作られることを望んでいます。)