「全てのアレルギーを治してもらって」 江崎 真智子 長女にアトピーの症状が出たのは、小学校4年生の春でした。膝の裏が少し赤くなる程度だったし、ステロイドについての知識もなかったので、何の迷いもなく近所の皮膚科で出されたステロイド剤を塗っていました。すぐに効ききれいになりましたが、数ヶ月するとまたアトピーの症状が出て皮膚科に行き同じ薬を塗るという繰り返しでした。そのうち薬も効かなくなり、アトピーの症状が全身に広がり、絶えずどこかを掻いている状態になりました。(ステロイドは麻薬と同じで一度使うと耐性ができ、強くしていかなければ効かなくなるのです。) その後ステロイドを使わない病院や、漢方薬(粉薬)の飲み薬を処方される病院などに行きましたが、良くならないので途方にくれていたところ、松本医院のことを耳にしてすぐにうかがいました。高槻に向かう電車の中で、娘の隣に座ったおばさんが娘の全身をジロジロと何度も見ていたことが未だに忘れられません。とても悲しかったです。 治療を始めて2日目からカサカサになってきました。4日目から夜寝ている間にきつく掻くからか、朝起きるとパジャマとシーツが黒っぽい液体で塗れていました。朝起きたときが辛いので、一晩起きてると言って泣いていました。上半身の皮膚が引きつり、自分で着替えができなくなりました。頭の中までジュクジュクになり、髪の毛も結構抜けました。(髪の毛が抜けることは老若男女を問わずしばしば経験することです。これもステロイドのリバウンドによる悲しい副作用です。しかし必ずステロイドを抜けきり、アトピーが治れば髪は戻ってきます。)空気が乾燥している所に入ると苦しがり、真夏でもエアコンのきいている場所には長い間いられませんでした。約3ヶ月の間、大変な毎日でした。中学生という多感な時期に、眉毛も抜け、顔中傷だらけで学校に行くのは辛かっただろうと思います。でも「修学旅行までには治したい!」という目標があったようです。秋風が吹く頃にはだいぶ落ち着いてきて、周りの人たちから「きれいになった。」とよく言われるようになりました。 もうすぐ治療を始めて2年になります。2月には無事に修学旅行に行ってきました。お友達とお風呂に入ることもなく。(必ずアトピーは治るのですが、ステロイドを抜けきりIgE抗体が頂点に達して自然後天的免疫寛容を起こすのにかかる期間は、その人がステロイドを使ってきた期間とその人のアレルギーの強さによって決まります。はじめから予想することはできません。これはちょうど人は必ず死にますが、どれだけの期間生き続けるかは前もって知ることができないのと同じ事です。) 前回の検査結果で数値が正常になっていると先生からお聞きしました。娘のアレルギーの大きな要因である花粉の季節に入りましたが、今年はそれほど花粉情報も気になりません。(アトピーが治るということは他の全てのアレルギーが治るということと同義です。つまり、私は世界でただ一人全てのアレルギーを治すことができるのです。)松本先生のお陰で、もう治らないではないかと悩んでいたのが嘘のようです。もう少し続けて、先生から「もういいですよ。」と言っていただける日を楽しみにしています。(この患者さんはもう完治され来院されておりません。) |