「アトピーも鼻炎も治してもらって」 堀井 久美 35歳

 子供の頃からアレルギー性鼻炎と言われて何度か耳鼻科に通ったことはありましたが、まさか大人になってアトピーになるとは思いもしませんでした。

 平成9年の夏ごろから足の甲や腕の一部分が痒くなり、掻きむしってひどい時には血が出て跡が残ることも多くなりました。初めは蕁麻疹かな、くらいに思って皮膚科で塗り薬をもらい塗っていたのですが、しばらくするとまた痒くなるの繰り返しで、完全に治ることはありませんでした。そのうち皮膚科へ行くのも面倒になり、薬局でステロイドを買って塗っていたのですが、塗ったときだけ治まって、また痒くなり、これはちょっと変だなと思い始めました。(実を言えば、アトピーや蕁麻疹や鼻炎でわざわざ病院へ行く必要は無いのです。どの病院も医院も出す薬はアレルギーに対してはステロイドか抗アレルギー剤か抗炎症剤かのいずれかなのです。このような薬は全て薬局で売ってくれます。)

 週のうち3日は高槻に仕事で来ていて、松本医院の前をよく通り、「アレルギー科」とあるので珍しいなぁというくらいに心にとめていました。(2年前に喘息も鼻炎もアトピーも結膜炎も全てアレルギーだということを厚生省も認め、やっとアレルギー科の標榜が許されたのです。私は全てのアレルギーを治すことができます。アレルギーの全てを漢方煎剤を使って治すことができるわけですから、漢方科の看板を出したいのですが、どういうものかこれは許されてはいません。残念です。)

 ひどい痒みになってから騙し騙し約1年経ったとき、これは何か変だ、絶対治さないと駄目だと思い、松本医院のことを思い出しました。東洋医学とあるし、漢方は副作用は無いって聞くし、とにかく一度行ってみようと思い立って診察を受けることにしました。

 その時点で、右手の人差し指と右手の甲に湿疹が出ていて、小さな水泡のようなものもあり、とにかく痒くて痒くて、何とかしたいという思いでいっぱいでした。先生は私の手を見てすぐに「アトピーだ。」とおっしゃいました。

 アトピーってよく子供がなっている、あのアトピー?私が?と一瞬愕然としました。いとこの子供がアトピーで大変という話や、時々テレビや新聞などで子供のアトピーのことは目にしたり聞いたりしていましたが、まさか自分がそんなことになっているなんて、本当に信じられませんでした。(病院や医院でかかっている患者さんの病気の中で一番多い病気はアレルギーです。日本が世界第一の高度化学工業国家になって大地と大気と水とを人工化学物質で汚染させてしまった為に、それを体内から排除する為にアレルギーを全国民が起こすようになったのです。従って、多かれ少なかれアレルギーが無い日本国民を探し出すことは不可能になっています。このように異物を体内から出そうとするアレルギーを果たして病気と言って良いかどうかは後で議論します。)

 そして、その日から早速病院でいただいた漢方を煎じることになりました。先生の「必ず治します。」という言葉をとりあえず信じようと、とにかく毎日漢方を煎じてごくごく飲みました。初めて飲んだときは、「これって一体何が入っているんだろう?」と思ったぐらい何とも言えない味でしたが、幸い何というかすぐに慣れて、それこそ毎日お茶代わりといって良いくらいに飲みました。初めの診察で先生は、「飲んでいくうちに、体の中にたまっていたものがどんどん出てきます。」とおっしゃいましたが、そのときはいまいちピンと来なくて、とにかく早く治ってくれれば良いくらいに思っていました。

 1ヶ月も経たない内に、今まで何とも無かった左腕の関節あたりが痒くなりだし、右手の指も甲もどんどんひどくなってきました。先生の「痒かったら、どんどん掻いてください。」という言葉をいいことに、とにかくすごい力で掻きむしっていました。そのうち人差し指だけでなく、中指・薬指も痒くなりだし、指の皮は剥けてただれたようになり、右手はこぶしを握ろうとすると、痛くて指が曲げられないくらいにひどくなりました。

 ちょうどそのあたりで、母が入院し1ヶ月あまり母の変わりに家のことをやっていて、当時炊事なども毎日のようにしていると、手のほうはますますひどくなり、たかが手の指くらいでと思われるかもしれませんが、すごく落ち込みどうして今頃になって私が…と、とてもマイナスに考えてしまいました。私はピアノを教えていて、生徒さんの前でピアノを弾くときなども真赤に腫れ上がった手を見られるのはすごくイヤでしたし、電車のつり革などを持つときも、人に見られているんじゃないかとすごく気になったものです。

 そんな風にとても痒い日が3ヶ月ほど経ち、あまりにひどいので先生に診察していただいたら「大丈夫、必ず治します。」とおっしゃり、私もせっかく漢方を飲んでいるのだし、今ここで止めるのももったいないような気がして、とにかくもうしばらく様子を見るような日が続きました。(ここで私を信じないで止めてしまい他の医院のステロイドを使っていたなら、この患者さんのアトピーも永遠に続いたことでしょう。)そして漢方を飲み始めてから半年ほど経つと、それまでの痒みや痛みもかなり治まり、手の指も赤く腫れ上がっていたのが嘘のようにひいて、生徒さんからも「先生良くなってきましたね。」と言われるほどになりました。とても嬉しく周りの人に「見て見て。」と自分から見せられるほどになりました。

 初めて診察を受けてから8ヶ月ほど経ったところで、血液の検査で抗体が以前より少なくなっているという結果を聞き、またかなり良くなった手や腕を見て、先生が最初に「必ず治します。」とおっしゃったことが本当だったんだと思えるようになりました。(IgE抗体が頂点まで上がり、自然後天的免疫寛容を起こし、汚染環境と共存できるようになりつつあるのです。)

 今、新聞でもアトピーの治療のことがいろいろありますが、私のような症状はまだまだ軽い方で、夜も眠れないほどの症状を抱えていらっしゃる方も多いと聞きます。また治療の方法は様々で、何が、またどうするのが一番良いのかというのもそれぞれあるようですが、私は時間こそかかりましたが松本先生の治療を受けて正解だったと思います。気のせいかもしれませんが、漢方を飲むようになってアトピーはもちろん、便秘なども全く無くなり、毎年3月から4月あたりにかけて花粉症の症状が出るのですが今年はあまりひどくなく、これも漢方のおかげかなぁと思っています。(私はアレルギー性鼻炎を持ったアトピーの患者さんには、はじめからアトピーが良くなれば鼻炎も良くなると断言しています。それはいずれもIgE抗体が引き起こすものであり、アトピーの治療でIgE抗体が減っていくと鼻炎も起こらなくなるのです。こんな簡単なことさえ医者も患者も知らないのです。実を言えば、この事実を見つけ出したのは世界で私が初めてであり、ここからアレルギーの根本治療の理論を打ち立てたのも私が世界で最初の医者であります。)

 あとどのくらいかかるかは分かりませんが、良くなるまでもうあと一息と信じて、治療を続けていきます。(もう来院されておりません。)