小野 多絵子 28歳 

明るい日射しに梅が開花し、心が浮き立つような季節になって参りました。昨年末に治療をはじめ、長年副作用に怯えながら止められなかったステロイドを処分し、日々、快方に向かっている毎日が、何だか輝いている様な気がします。「人を救うのは人しかいない」という言葉を聞いたことがあります。今まで何とかして、この発作の様な痒みから逃れたい、と漢方も2回試みましたが、数年後何の改善も無く諦めていました。人目を気にするあまり、顔と首のみステロイドを使い続け、そのせいで他はひどい湿疹は出ず、顔と首の皮膚はボロボロでした。2月の中旬頃より少しずつ治まってきた自分の体の変化が嬉しく、「ああ、先生のおっしゃる通りにして本当に良かった。治して下さる方がいらっしゃったのだ…。」と体だけではなく、心の平安も取り戻すことが出来ました。

 ステロイドを止めた直後は前回もお手紙に書きましたとおり顔が赤くただれて、36度7分〜8分位の熱が続き、体がだるくて、早く一日が終わればいい、早く日々が過ぎてほしい、職場でも一日座っているのがやっとでした。一週間に一回位のサイクルで顔が真っ赤に腫れ上がり、激しい痒みに襲われ、2〜3日後には顔中がかさぶただらけになりました。そしてさらに2〜3日後には、腫れが引き、白い皮膚が現れます。一回目は「これでリバウンドが終わったのかな」と喜びましたが、その後、一ヵ月半の間、この症状が6回程繰り返されました。辛くて苦しくて、人目が怖くて、不安になる時もありました。道行く人が振り返ったり、スーパーの店員さんにぎょっとされたり、悲しくなることも多々ありました。でも、今まで色々な病院や民間治療も転々とした中で、「私が絶対に治してあげる」と言って下さった方は先生お一人でした。今まで納得のいかなかった事が、先生から頂いた手記を繰り返し読む度に、これしかない、今までの疑問が全て晴れていきました。また先生が励ましてくださり大きな心の支えとなりました。先生がおっしゃる様に、私は顔と首だけの症状ですので、全身で苦しまれている方々に比べたら、治療が苦しかったと言うのは申し訳ない事なのですが、「本当に私の顔は元に戻るのかな…」と心細い思いをしました。しかし、顔がすごい勢いで腫れては、かさぶたが一気にはがれていく事が数回繰り返されるうち、「ああ、これが皮膚を再生するために、漢方薬が今までのステロイドを体外に出そうとしてくれているのだ。」と実感しました。そして、痒い時には思い切り掻きました。今もまだ痒い時には心おきなく掻いています。“痒い時は掻けば良い。体内の毒を出す手助けをしている”というのは全くその通りだと思います。今までは掻くことはタブーと教えられてきました。でもあの迫り来る発作の様な苦しい痒みに耐えられず、掻いてしまう自分に落ち込んでいました。今回はその自己嫌悪にならない事も大きな心の変化でありました。

 今もせっせと煎じ薬を作り、飲み、お風呂では顔が茶色に染まる程煎じ液に顔をつけています。2月中旬頃から見た目もほとんど普通になり、体も各段楽になりました。今は日々が有難く、無駄に過ごしてはならない、と思います。まだ痒みも湿疹も出ますが、心が澄みわたる様な気持ちです。先生がご尽力して下さり、確立して下さった治療で快方に向かっているのだと、朝に晩に自らに言い聞かせ、慢心を起こさず、謙虚に、今度は私自身が周りの人に真心で接し、喜んで頂ける様になろうと思っています。

 これからアトピーやアレルギーの方々が増える一方、無責任な医師、いいかげんな治療が溢れる中で、このように確実に完全治癒に導いて下さる先生がいらっしゃるという事は、なんと素晴らしい事かと思います。知人にもアトピーで悩んでいる方がいますので、数名の方にお話しをさせて頂きました。私自身は何の力もありませんが、病み悩む多くの方が、一人でも多く、一日も早く回復されます様、日々祈らずにはいられません。食事制限もなく、山里に暮らさなくとも、今の社会生活のままで治療でき、快方へ向かうことが出来るなんて嬉しくて仕方ありません。先生に直接長々と御礼を申し上げたいなぁ、と思うのですが、沢山の患者さんが先生を待たれていますし、私はぐんぐん快方に向かっていますので、今一番苦しまれている方々の時間を割いては申し訳なく思い、手紙で失礼致しております。今後もしっかり治療を続け、今度は自分が周りの方に何か貢献できる人間にならせて頂けます様、頑張って参ります。ありがとうございました。

200233