「これからアトピーと戦う皆様へ」 坂口 英子 27歳 今、まさにアトピーと戦っている方、これから戦おうとしている方。私のつたない文章が少しでも励みになればこれほど嬉しいことはありません。そして、誰も信じられなくて、何もすることができなくて、絶望の海に沈んでいくのを感じたときでも、この事だけは覚えておいて欲しいのです。私の身に起こったことは全て事実であるということを。 私は、幼少の頃より強度のアトピー性皮膚炎で、主にサメ肌でした。(これはアトピーの症状の一つです。というよりもステロイド皮膚症の症状の一つです。)朝、目が覚めると顔が突っ張り、手足や、背中等はヒビが入るほど極度の乾燥肌で、(日本のような高温多湿の国において原理的には乾燥肌などというのはあり得ません。まさに湿度が高い故に肌がジメジメして困ることはしばしば経験することです。肌が乾燥するというのは、皮膚が見えない程度に傷つけられ崩壊したために、保湿作用がなくなり乾燥したように感じるわけです。原因である皮膚の崩壊を起こすのはアトピーのためであります。)子供ながらも人目が気になり大変辛い思いをしていました。10歳頃から皮膚科へ通うようになり、何も知らぬまま、あのとても良く効く薬を塗り始め、それから約20年間程その薬を愛用していました。(ステロイドを愛用すると言う言い方はとても皮肉な言い方です。勿論愛用を勧めたのは医者達です。) ところが、20年程経ったある日、急に顔が真っ赤に火照り、チクチクとした異様な痒みに襲われ、例の愛用品をどれほど大量に塗っても治まらなくなったのです。(ステロイドは強さによって5段階に分かれています。皮膚科の医者で一番良くはやる医者は最初から一番強い5段階目のステロイドを出します。何故かというと、もちろん一番良く効くわけですから患者さんはとても良く効く薬を出してくれる優れた医者だと思い込み、あちこちで宣伝してくれるからです。ところがステロイドは麻薬ですから5段階目の強い薬が効かなくなると、このようにどうにもならないことに気が付きステロイドの怖さに初めて恐れおののくのです。)さすがにその良く効く薬がステロイドといって決して常用してはならない副作用の大変きつい劇薬だという情報は耳に入ってきてはいましたが、正直言って未来の恐怖よりも現在の健康を選択してしまっていたのでした。(確かにステロイドを使って永遠に治らない病気に仕上げるのは医者だけの責任ではないと言えます。というのも、患者さん自身が根本治療よりも見かけを一時的に良くしたいという浮気心があるからです。従って彼女の場合も率直に認めているように責任の一端はあるわけです。それでもステロイドの副作用について開示すれば、はたして全ての患者さんが医者の出したステロイドを使うかどうかは別問題です。)それがたとえ偽りの健康であったとしても。 私は、異様に赤黒く浮腫んだ顔を鏡に映しながら・・・人目を避け、うつむいたまま通勤電車に揺られながら・・・遂に理解したのでした。「こういうことだったのか!」と。 しかし、それでもまだ真のステロイドの恐怖を理解するには至っていなかったと気付くのもそれからわずか1〜2週間のことでした。(20年以上ステロイドを用いてきたときはステロイド離脱の症状は信じられないくらいにひどいものです。) 私はその日のことを忘れることができません。 私は、何故、「松本医院」に行ったのでしょう?特に有名な病院でもなく、設備の整った大病院でもないのに。(彼女の言う通りです。小さなビル開業の医院に何故遠方から大病院を尻目にしてやって来るのでしょうか?それはステロイドを一切使わずにアトピーを完治させてきた実績と、患者さんから学んだアトピー完治を裏付ける理論を知っているのは私だけだからであります。アトピーは必ず私が治してあげます。) ただ、あの薬を出すことしかしない天神町のN皮膚科や、その他同類の病院にだけは行きたくなかったのでした。 本当に何となく、私はこの病院へ来たのでした。(このような患者さんは私の医院では極めてまれです。とても運の良かった人と言わざるを得ません。勿論、高槻市に住んでおられる患者さんですから自然と出会う可能性はゼロではなかったのです。) その時の気持ちを言い表すのはとても難しいのですが、私は虚ろで、なげやりで、治してもらえるとの期待もなく、そのくせ何かにすがりつきたいような気持ちでした。 先生はまだお若く、早口で、とても名医には見えず、はっきり言って余り期待できませんでしたが、彼は「治してあげます。」とおっしゃいました。(私は患者さんに私は名医だからアトピーを治せるなどということは一度も言ったことはありません。ただ私は治せる病気を治すことが出きる普通の医者だと言っています。その違いは私がステロイドや抗アレルギー剤・抗ヒスタミン剤を使わなければ、元来アトピーは治ると言うことを発見しそれを実践しただけだからです。ついでに私自身の人生の一端を語らせてもらえば、医者は私の人生の成れの果てであり、名医になろうなどと思ったこともありません。ただ嘘をつかずに生きているだけです。) その日から私は漢方治療を始め、1週間後には全身がパンパンに浮腫み、2週間後には全身を強烈な痒みが襲い、掻き崩れた皮膚から黄色い汁があふれ、ステロイドの本性を知ることになったのでした。 それ以後のことは先生のお手元に写真とカルテが残っています。会社も半年休みました。 それから3年経とうとしてしていますが、今、私は、痒くないのです。朝、顔も突っ張らないし、手足の鱗もなくなり、かつては手放すことのできなかったあの薬など勿論全く無用です。 「治った!」と言うことはできません。あまりにも残酷で、凄まじいのでその一言では簡単すぎます。しかし、確実に「治りつつある!」 と言えます。(現在彼女は言ってます。今の私の皮膚はアトピーになる前の皮膚よりも美しいと。) 戦うのは自分一人。想像を絶する壮絶な戦いです。でも自分の心と体を信じて戦えば勝てるのです。そして、その戦いに絶対に必要なものが松本先生の診察と治療です。(これだけ信頼されると誉め殺しではないかと感じるくらいです。) 私は、私をこれ程にまでひどい目に遭わせた西洋医学の医者達を恨んではいません。なぜなら、彼らはアトピーのことを何も分かっていない素人だからです。(その通りです。ステロイドを出すだけの医者が多すぎます。)かつての私と同様、未来の問題には蓋をしておきたいのです。ステロイドを売って儲けた財産が蓄えられ、問題が表沙汰になる前にこっそりと引退する日まで。(その通りだと思います。彼らからステロイドを奪ってしまえば職を失うことになるでしょう。) 医者とは名ばかりの気の毒で無知で貪欲な楽屋なのです。 もう一度、冷静に、何故私がアトピーから健康な肌へ治りつつあるのかを考えてみましょう。 それはやはり、松本先生のあの一言、「治してあげます。」にすがりついていったからでしょう。(初診の患者さんに対しては必ず自然に出てくる言葉です。この言葉以外に何を言えば言いのでしょうか?近頃、治せなければ払ったお金は返すというのが口癖になりました。実を言えば命をあげると言っても良いのです。なんとなればアトピーを私は必ず治してあげることができるからです。) 先生の言ったことは本当で、本能的にその言葉を信じた私は正解でした。私はそんな自分を今、とても愛しく思います。(近頃日本人は金儲けだけの為に無責任にも嘘をつくことを何の恥じらいもなくするようになりました。嘘は泥棒の始まりということわざがあるように、日本人は嘘を毛嫌いしたはずです。しかし私は絶対に嘘を言いません。いかなるアトピーも必ず治してあげます。それにしてもこの患者さんの文章は本当に心に染みるすばらしい文章です。ありがとうございます。)
<左の表の説明> 初診時は正常な値だったのですが、なんと最高値は30000を超えてしまいました。数少ないのですが、時に女性でもこのような高値をとることがあります。こんな時のリバウンドの苦しさというのは言語を絶するものがあります。これを乗り越える力は、私に対する絶対の信頼と治るという絶対の確信しかありません。この女性も本能的に私が嘘をついていないことを直感し、最後までついてきてくれたのです。 |