「体の不可思議」
島田 守 30歳
遺伝的なものでしょうか。産まれた時よりアトピーでした。高校の頃には、風呂から上がるときに、全身に赤い斑点ができるようになり、時間が経つと消えてしまっていたので、特にステロイドのお世話になることもありませんでした。就職してから、埃っぽい職場や人間関係に悩み、アトピーが酷くなっていきました。自分は病院が職場ということもあり、自分の所の皮膚科へ掛かりました。それが、恐ろしい薬との出会いでした。医師は何も言わず、「これを塗れば良い」と言うだけで、こちらも特に気にも留めずに指示された通り患部に塗っていました。
高校を卒業して、就職して3年目の20歳位から、症状が酷くなりました。何の疑いもなく、すぐに治ってしまうので、良い薬だと当時は思っていました。いま10年経って考えてみると、恐ろしい事をしたなと思い、後悔しています。一時的に治ったように見えて、結局薬が切れるとまた、湿疹ができ酷くなっていきました。ずっと、続いていていたわけではなく、薬が切れても気にならない時もありましたが、ほぼ定期的に、皮膚科にかかり薬をもらっては塗っていました。ここ1、2年の間は、今までの薬が効かずになり強いステロイド入りの薬になりました(後で、調べてわかったことです)。そして、あろうことかステロイド入り(セレスタミン)の飲み薬も処方されました。それも、とうとう効かなくなりました。先生に「アトピーは治りますか?」と聞いたところ、「治りません」と言われました。
自分としては治らない病気などあるのだろうかと思いました。そこで、今まで使っていた薬を疑ってみる事にしました。まず薬が効かなくなったので、勝手に薬の使用をやめました。1日と経たないうちに症状が悪くなりました。皮膚が赤黒くなり、非常な痒みを伴いました。いろいろとアトピーについてのホームページを調べました。そして、ある日ホームページで温泉療法という方法があるということで、皮膚炎に良いといわれる温泉に行ったところ、体が非常に痒くなり、温泉の中でずっと掻いていました。温泉から出てみると、両膝の皮膚が15センチくらい爪で1ミリ位削られていました。そこから、体液が溢れ出て強い痛みを伴いました。ズボンに体液が染み付き、皮膚とズボンがくっついてしまい、剥がすときはたまらなかったです。それから毎日このような状態で、リンパ液が体中に出て、地獄の日が続きました。そうこうして放っといているうちに、今度は足の傷口から踵の下の所に黴菌が入り、蜂窩織炎(ほうかしきえん)になってしまい入院をすることになりました。入院中は抗生物質を点滴してその時は、一時的に治ったかに見えました。先生にステロイドは止めたいことを伝えました。そうすると、今度はIPDカプセル、セフゾン(抗アレルギー剤)なるものを処方され、「これを飲み続けなさい」と言われました。1ヶ月位しないと効果が出ないとのことでした。この抗アレルギー剤なるものも、同じような薬だということが、後でわかりがっかりしましたが、飲み続けるうちに痒みが無くなっていきました。それを飲みながら、1週間入院しました。退院後、この病院では治らないと思い、なんとしても脱ステロイドしたい一心でした。 アトピーの治療についてインターネットで一生懸命探していたら、松本医院のホームページを見つけました(本当に幸せです!!)。そのホームページを見た時は、驚きとともにショックが隠せませんでした。アトピーについての詳しい理論と正しい治療方法について、わかりやすく説明してありました。自分の勝手な判断で、抗アレルギー剤と漢方を一緒にやってしまっていたのです。(結局は、免疫を高める漢方と、免疫を抑える抗アレルギー剤を使っていたので、何の意味もなかったのです。)松本先生にこのことを聞いてみようと電話しました。そうしたら、「あたりまえだ。ホームページに全部書いてある。5回読めばわかる。それよりもあなたはどうしたいんだ?治したいんじゃないのか?」と怒られ、この先生は会った事のない私のことを心配してくれているんだと思い、感動しました。その後、ホームページを何回も読んでいくと、だんだんとわかってきました。日本の医療の問題や、化学が発達して、便利な世の中になったことで、環境汚染によりアレルギー患者が増えたことなど。現在の皮膚科はステロイド科ということを。医者の金儲けの為に、とんでもない薬を使って治療させられていることがわかりました。もうひとつ感動したことは、先生の独自の治療法と、自然後天的免疫寛容という言葉でした。日本における環境に免疫(IgE抗体)が負けて治るということでした。普通は免疫が無くなれば病気になり、最終的に死んでしまうのではないかと思いますが、先生は「アトピーで死ぬ事はない」と言われていて安心しました。周りの人や他の医者は、「掻いてはいけない」と言われるのに、松本先生は「掻きたいときは掻いて異物を体外へ出す」ということで、またまたびっくりしました。もう、松本先生におまかせするしかないと思いました。ホームページを熟読してみて、先生なら、絶対に治してくれるという確信が持てました。 松本先生に電話した後、すぐに入院中に処方された抗アレルギー剤を止めました。ホームページの勝手に一人でやめてはいけないということを無視してしまいました。勝手にやめた理由は、薬が効かなくなった事と、今治療してもらっている自分の勤め先の病院で診察する気になれなかった事です。もう絶対にうちの病院には掛からないという決意でした。全身、皮膚が丸出しで足の関節が曲げたり伸ばしたりすると、非常に痛み歩くのも大変な状況でしたが、今行かなければいつ行くのかと自分に言い聞かせ無理をしても行きました。全身掻いた後が、点々と皮がむくれ全身が切れジメジメしていて、足もむくんでいました。松本先生から、「こんな状態でよく来たな。」と言われ、ヘルペスになっているからすぐに抗ヘルペス剤をいただきました。なんとしても休みをもらうために診断書を書いていただこうと思いました。大病院に勤務していて、自分の勤務している所の病院が信じられずに他の病院に行くなんてどういうことでしょうか? それから、漢方薬と漢方風呂の始まりです。1回入っただけで、体がじわじわと更生していく感じでした。とても気持ちが良く、始めは1時間で出ていましたが、毎日2時間は風呂場にいました。職場は3週間程休みをとりました。 1ヶ月経った頃、引っ掻いてもリンパ液は出ない状態になりました。ただ、下半身と腕が悪い状態が続いていました。毎日、1時間は入浴し、1時間は風呂場で掻きまくっていました。漢方浴剤に入っている時が、1番落ちつきます。毎日、風呂へ入るのが待ちどうしかったです。リバウンドは何回かありました。そして、2ヶ月が過ぎた頃には、リンパ液が出なくなり体が楽になりました。先生の言われたとおり使った薬の量を全て覚えている体は凄いなと思いました。自分が痛い目にあって始めて、いろいろと考えることができました。社会の事、政治の事などいろいろな問題について勉強していかなければならないと思いました。日本の医者は何をやっても犯罪にならないという特権があることを知りました。全ての事柄について、自分で勉強して他人まかせにしない事が大事だなとつくづく感じています。これは、全て松本先生の診察を受け、ホームページを見て考えさせられました。 日本は権力者に対しての服従が当たり前であり、ことわざに「長い物には巻かれろ」という変な風習があります。この薬害を味わったことで、社会悪を絶対に許さないで、松本先生の言われるとおり政治家を選ぶときには、気をつけていきたいと思います。また、少しでも多くのアトピーで悩んでいる人に、先生の理論を訴えていきたいと思います。 3ヶ月を過ぎた頃には、肌のしわが無くなって行きました。象の皮みたいにしわだらけの膝で、歩くのに大変だったのが嘘みたいです。この1ヶ月で、毎日のように状態がよくなっているのがわかります。ある日、沢山の風呂の中で、皮膚がたくさん落ちてからは、突然足が楽になりました。このころから両足の股上下のリンパが腫れてきました。IgE抗体を作っているとのこと。これからがアレルギーの始まりのようで、まだまだ時間がかかりそうな感じです。 4ヶ月を過ぎると、黒色の肌がだんだんと白くなっていきました。あともう少しの辛抱のような感じです。まだ、膝のしわがまだ残っています。しかし、毎日毎日魚の鱗の様によく落ちるなと思います。 5ヶ月が過ぎると、膝のしわが無くなってきて、歩くのも辛くなくなり本当に楽になりました。まだ、手足が酷い状態ですが、次期に良くなるでしょうといった感じです。 ステロイドを使った分だけ体が覚えているということが体験できました。本当に摩訶不思議な体です。良くなったり悪くなったりの繰り返しです。まだ治療しなければならないですが、絶対に治ると思います。松本先生、本当に有難うございました。 「一度も不幸な目に遭わなかった者ほど、不幸な者はいない。このような者は、かつて自分自身を試練することが許されなかったからである。順風満帆、平穏無事の人生を送れる人は例外中の例外であろう。ほとんどの人は不運や逆境に鍛えられつつ人生を歩む。骨折から回復した骨はいっそう丈夫になるという。無傷の幸福は、いかなる打撃にも堪えられない。しかし、絶えず災いと戦ってきた者は、それを通してたくましさを身につけ、いかなる災いにも倒れないのみならず、たとえ倒れてもなお膝で立って戦う。」とローマの哲学者で政治家のセネカは言っています。まさしく膝で立っていたような、歩くのも大変な状況が長く続きました。 治ってきてアトピーの災いで苦しみ本当に良かったと思えてきました。これからの人生は、更にたくましく生きていけると思います。人生は勝負です。勝つか負けるかのどちらかです。最後には先生の言われた環境に負けて勝つということです。しかし、その間の格闘は並々ならぬものです。精神的に強くなりました。 これから、戦う人は覚悟して戦いましょう!耐え続ければ必ず治ります。最後に松本先生、本当に有難うございました。あともう少しお世話になります。 皆さんも絶対に手記を書いて、このような誤った社会を直すために、戦っていきましょう! 以上 2002年11月18日 |