「アトピーが治った事」 館 萌 17歳

 私は生まれてから皮膚が敏感で、すぐにかぶれる体質でした。1歳になった頃から皮膚にぶつぶつが出来るようになって、小学校に上がる頃には既に「アトピー性皮膚炎」と呼ばれるようになっていました。小学校に上がってからは本当に大変でした。病院に行ってもらう薬はステロイド。肌に悪いとは聞きながらも、それが一番見た目が綺麗になる。そういう理由から延々と使っていました。

 小学校6年生の頃、アトピーが足の指や頭皮の部分まで回ってきました。足の爪が腐り毎日ステロイドの薬をつけ、包帯を巻く。そんな日々が続きました。(足の爪が腐ったのはステロイドを使ったために爪の中にカビの白癬菌が増殖したためです。これもステロイドの副作用の一つです。)それでも夏場は暑いからプールに入りたい…そうすると水着になるわけですから足も裸足にならざるを得ません。そしたら友人が聞いてくるんです。「その包帯なあに?」って。その答えが「足が腐ってる」…いやでした。確かに悪い事じゃないんです。わたしの私のせいでこうなったわけでもないし親のせいでもない。堂々として良いはずなのになんだか自分が悪い事をしているような気分になりました。アトピーになっている部分を人に見せるのがイヤになってきました。

 中学に入ったら制服になります。そうしたらカッターシャツが汚れるんです。襟のところが黒ずんで…ブレザーにはカサカサになった頭皮が落ちる…周りから見たら「ふけ」に見えるんです。(事実、ふけであることには間違いないのです。頭の皮膚のかさぶたの剥がれ落ちたものをふけと言っているだけです。)ちゃんとお風呂にも入って清潔なのに、周りからはそうは見られない。(不潔だからふけが落ちるわけではありません。アトピーのために皮膚が剥奪して異物を吐き出すために起こる事なのです。)すごく悲しかったです。だから、なるべく目立たないように目立たないように過ごしていました。そんな時、ある人から「松本医院」の事を聞いたんです。「試しに行ってみよう…」そう思って行ってみたのが始まりでした。

 初めて先生に会って喋った時、どれだけ驚いた事か…いきなり「あなたのアトピーは治ります。絶対に治します」って断言されたんですから(苦笑)(世界中でアトピーを治してあげると断言できるのは私一人です。まともな人ならば驚くのも無理はないでしょう。しかし、嘘でもはったりでも何でもないのです。アトピーは治すことができるのです。)…そして先生の次の言葉が「思いっきり掻きなさい」今まで「掻かないように」とそればかり言われていました。それなのに今度は「掻きなさい」一瞬我が耳を疑いました。(掻くなという医者はヤブ医者の代表といっていいでしょう。このような医者は夜に知らず知らずのうちに引っ掻いている事をまるで知らないのですから。その上に掻くことの意味を全く考えもしないわけですから、ヤブ医者といわずして何と言えばいいのでしょうか。)ステロイドは一切使わない、漢方だけ。そんな先生の話を聞いている内に「この人に任せてみようかな?」という気持ちが出てきました。そして始めてみたんです。始めの方は、すぐに赤みがひいて肌がつるつるになりました。だから「え?もう治ったの?」と何度も思ったんです。でも初めてから8、9ヶ月くらいたった頃ですか、すごく酷くなったんです。もう、今までにないくらい。かゆくてかゆくて夜も眠れないし、ただれてしまって人にも見せたくない。学校を休もうかともおもったくらいです。本当に治るのか??そんな気持ちでいっぱいでした。でも、辛抱強く続けました。治ったって言う人はたくさんいるし、何よりこの先生は信用できる。そう思ったからです。そしてその酷い時期も2、3ヶ月ほどしてだんだん元に戻ってきました。「ああ、やっと赤みがひいた」そう思って安心していました。そう思っていたら、また赤みが出てきたんです。いったん低くなったアレルギーの数値がまた上がったんです。あの時は本当にショックでした。(リバウンドはステロイドを止めたからといって一回で終わるわけではありません。時間差をもってステロイドを使った分だけ何回も起こり続けるのです。しかもIgE抗体が頂点に達したからといってリバウンドが終わるわけではありません。下がりながらも一時的にIgE抗体が上昇し、下がるということを繰り返しながらリバウンドを全てやり終わるのです。)一度上がって下がったんだからもう大丈夫だろう、ってそう思ってたんです。なのに…煎じ薬は苦いしお風呂の漢方薬も長時間はいっていないといけない。けど、一度信じたのだからとことん信じよう。そう思ったんです。

 そうして続けていたらやっと数値が下がってきました。先生に会って治療を始めて2年半。先生を信じて続けて良かったなって心からそう思います。(この患者さんはその後ニュージーランドへ元気良く留学に出発しました。)