「アトピー治療において喘息が出なくなった」 山下英明 44歳

 私は広島県竹原市在住の44歳の会社員です。アトピーと診断されて6年になります。最初は指先に水ぶくれが出来て、痒くなり、だんだん皮がめくれてひどくなって治らなくなり、近くの町医者へ行きました。

 そこでは「これを塗りなさい。」と軟膏を貰いました。(そのときは判らなかったのですが、ステロイドでした。)塗れば皮膚はきれいになり治ったような気がしましたが、2〜3日もするとまた同じ所に出てきます。最初の内は「またか!」と思い、薬を塗りました。塗れば痒みは治まり、止めると痒くなるの繰り返しでした。変だなとは思ったのですが、その時はどうしようもありませんでした。(ステロイドは一時的に症状を除去することで患者に治ったように思わせるという意味ではインチキな薬です。インチキだけならまだ許せます。その上にステロイドの副作用が新たに病気を作り、その病気を治すのが患者にとって大きな苦しみになるのです。医者としては仕事が増えるので幸いなことなのですが、患者にとってはこれほど耐え難いことはありません。言わば病気を治すために金を払って病気が治るどころか病気を作られることをどのように説明すれば良いのでしょうか。他の皮膚科にかかってステロイドを使われている患者に対して同情を禁じ得ません。)

 そして、しだいに痒みは指先のあちこちにでき、また体の方へと広がっていきました。病院を変えたのですが、同じステロイドしか出ませんでした。この頃には全身へ痒みが広がり、どうしようもありませんでした。ステロイドの副作用も耳に入っており、不安でいっぱいでした。(なぜ厚生省は薬の副作用を言わなければ薬は使えないという通達を出さないのでしょうか?)

 松本医院のことを聞いたのはちょうどこの頃で、会社の同僚の友人からでした。ここの息子さんのアトピーがだんだん良くなっているという事を聞いたので、私も行ってみる決心をできました。

 私はアトピーの他に喘息もありました。喘息は小さい頃からありました。松本先生の話では、「アトピー、喘息、花粉症は元は同じで、出るところが違うだけ。」ということでした。喘息は危険だから、まず喘息から治そうということから始まりました。(アトピーも一緒に。)(喘息を起こす気管支の粘膜の広さはアトピーを起こす皮膚の広さの数百分の一に過ぎないのですから、喘息を起こさないように漢方煎剤を飲めば飲むほど気管支の炎症が減るにつれて気管支の粘膜に集まっていた炎症細胞ははるかに広い皮膚の部分へ流れ去っていきます。喘息と同時にアトピーを持っている患者さんは皮膚で炎症を起こし続けているので、そこへどんどん炎症細胞が集まりやすくなっていきます。その内に喘息が起らなくなり、アトピーの症状だけを対処すれば良いことになります。喘息で死ぬことがありますが、アトピーで死ぬことは絶対に有り得ないことですから、まず喘息を治してからおもむろにアトピーを治すことによって全てのアレルギーを完治させることができるのです。)

 早速、煎じ薬・消毒・薬湯を始めました。今までステロイドを使ってきて、急に止めるのはすごく不安でしたが、絶対ステロイドは使わないという決心で臨みました。1ヶ月を過ぎると顔の額は赤黒くなり、体は赤く腫れたようになりました。しかし、消毒と薬湯のお陰で、膿んでいた所はなくなりました。

 2ヶ月目に入った頃から、顔が一晩で腫れあがりました。会社へ通っていたのですが、会社へ行くと「顔が腫れているが大丈夫か?」と言われました。私は内心不安でしたが「大丈夫!」と答えておりました。体の方もしだいに痒みと痛みが激しくなり、風が当たると激痛で顔が歪み、昼休みにはじっとして痛みに耐える日々が続きました。(痛くなるのは痒みの為に夜間寝ている間に農薬を皮膚から出すために掻き破って身体に多くの深い傷を残すからです。もちろんこれは正しい行為であり、私の仕事の一つはこの傷をいかに早く治してあげるかという事です。)体からは黄色い汁が出てきます。皮膚が薄くなり、掻くとすぐ破れて汁が出てきます。ちょうど日焼けした時と同じような感じでした。顔の腫れは1週間位でひきましたが、依然として額は赤黒いままでした。

 この頃は、風呂に入っているときだけが一番楽でした。それ以外は痒みと痛みに耐えることだけでした。例年ならば、春先の心地よい風も、今回だけは体に当たると激痛となり、とても苦しい思いをしました。

 3ヶ月目頃から額から汁が出て止まらなくなりました。会社へは車の通勤でしたが、通勤のときも、仕事中も、家にいるときも、とにかく1日中タオルを額に巻いておりました。1ヶ月くらいはタオルを巻いておりました。仕事でお客さんと対応する時は仕事の話は早速に切り上げて、アトピーの話でよく盛り上がっていました。

 季節はだんだん暖かくなっておりましたが(5月)、肌はずうっと寒気を感じておりましたので、自然と厚着になってしまい、大汗をかいて風邪を引いてしまいました。いつもなら、風邪を引くと必ず喘息が出ます。しかし、今回は喘息が出そうで出ませんでした。これには驚きでした。最初先生が言われた通り、「喘息から治そう!」と、その通りでした。アトピーの痒みと痛みはありましたが、非常に嬉しかったです。

 アトピーの治療を始めて9ヶ月が過ぎましたが、喘息は出なくなりました。あとはアトピーを治すだけです。

 先生、今後ともよろしくお願いします。(喘息もアトピーも完治され来院されておりません。)

1999年11月28日