「無  題」 四日市吉紀 34歳

 私が松本先生に診てもらう様になってちょうど1年になります。それまで私は、小学校時代から時々地元の皮膚科へ通っていました。中学、高校、社会人とほぼ変わらずに生活ができるようになり、自分がアトピーであることさえ忘れていました。ところが23年前から体中にポツポツと湿疹ができるようになり、私が引っ越してから一番近い皮膚科へ通うようになりました。園病院は、昔、通っていた病院とは全然違い、コンピュータでアトピーの説明がされ、先生からは薬の塗り方の説明だけでした。その時期の私はステロイドという言葉すら知らず、ただ言われるがままに塗っていました。塗るとすぐに治るので、しばらく間をおき病院も行かなくなりました。またしばらくするとポツポツと湿疹ができたので病院に行くと、先生に「何故続けないんだ?」と言われ怒られました。その先生の口調などから嫌気が差し、その病院へは行かなくなりました。その後、また別の病院へ行き、しばらく経つと、どうしても痒みが止まらず先生に相談すると、「一度痒みを止める注射を打ってみるか?」と言われました。一応先生に説明を受け言葉を信じたのが間違いでした。23日は少し痒みが治まり良かったのですが、その後が大変でした。掻き傷からはリンパ液が止まらず、いろんな傷薬などでようやく止めました。その後、知り合いの人が漢方薬で治療している所があって実際に治った人がいると聞き、もう最後の手段と思い松本医院を訪れました。最初に会った時に「必ず治してあげるから。」とこの一言で、一度とことんやってみようと思い通院を始めました。

 始めてから1ヶ月頃になると、体中が浮腫み、痒みで夜も眠れずいつも寝るのは朝方でした。仕事も辞めず通常通り出勤していた為、仕事から家に帰っても何もせず、治療だけの生活でした。毎日体の事を考えて、次の症状はどうなるのだろうと、ホームページの手記を見ては憂鬱になっていました。顔・体中がカサカサになり、お風呂に入り体を洗うのも皮膚が痛くて丁寧には洗えませんでした。3ヶ月頃になると少し体が楽になり始めました。徐々に睡眠もとれ、お風呂上りにも肌の痛い箇所が少しずつ減ったように感じられました。しかしまだリンパ腺は腫れ、体のシワは深く寒いのに関節等から汗が出て痒くなっていました。体にところどころ化膿してきた場所を潰したりながら、ただ早く良くなって欲しいと思いながら、毎日の入浴・煎じ薬を続けていました。季節も良くなり春を迎える頃、顔の赤さも取れてきて、所々の皮膚にツヤが出てきました。しかし気温が上がるにつれて汗をかくことが多くなり、かゆみが増すので少し嫌でした。またあの痒みが襲ってくると思いながらいざ汗をかき出すと、ほんの1年前とは比べ物にならないくらい痒くはなりませんでした。ただ汗をかく量が半端じゃなかったので、汗疹から掻き傷ができてリンパ液が止まらなくなってしまいましたが、少しずつ治ってきました。爪のガタガタしていたのも治ってきて、肌もまだまだカサカサしていますが確実に治ってきているのが分かってきました。もうあと少しの辛抱と思いつつ今も治療をしています。ここまでやってこれたのも松本先生の「絶対治してあげる。」という言葉のお陰です。もう少しお世話になりますが宜しくお願いします。