「リウマチとアトピーを患って」 原田 克子 57歳

 平成1010月私は知人の紹介で松本医院を訪れました。松本先生は私の話を聞き、両手を見て、はっきりと「リウマチですよ。」とおっしゃいました。頭の中では「私があの不治の病と思っているリウマチなんだ。」と何度も繰り返していました。その時先生が「私が必ず治してあげます。」と言って、大きな手で握手してくださいました。私は目の前がパーっと明るくなり、半分は治ったような気がして気持ちが楽になり、先生の御指導に従おうと思いました。(アトピーと同じくリウマチも免疫を抑制せずに痛みだけを楽にするだけで、最後は自然後天的免疫寛容を引き起こし完治してしまうのです。この理論が100%証明されればノーベル賞も貰えるでしょう。)

 私は両手の中指の関節が腫れて、変形していました。朝方になると、関節が痛み雑巾が絞れません。今まで整形外科にかかった事がありますが、MRIの検査の結果、首を牽引していたのです。痛み止めの薬はもらっていましたが23日で止めていました。症状は全く同じだったからです。(現代のリウマチの治療は炎症を一時的に無理矢理抑制することによって、一時的に痛みを止めるだけですから、根本治療はできないのです。しかも薬が効かなくなるとアトピーと同じくリバウンドが生じ、さらに症状が悪くなり変形が進んでいきます。)

 さて松本医院の煎じ薬を飲み始めて3ヶ月位してから、生理がわずかですが始まりました。(漢方煎剤は血流を改善し、細胞の機能を活発にし力を与えて蘇らせることができます。一言で言うと、古い滞った血を排除して新陳代謝を活発にさせます。従ってこのように子宮内膜に鬱滞していた古い血が体外へ排除されることもしばしば見られる事です。)53歳の時に閉経しているのです。先生は「古血が降りているから心配ないです。」と言われました。それほど漢方が体内に浸透しているのだと驚きました。

 それから1ヶ月漢方は飲んでいましたが痛みが残るので先生に相談したところ、「鍼灸を週1回行ってください。」と言われ、織田先生の紹介で近所の医院に通うことになりました。(漢方だけでリウマチを根治することは難しいのですが、当初は漢方煎剤だけで治療を行うことがあります。)先生は「漢方と鍼灸は両輪で、二つが相合って良い方向に向かうのだ。」と教えてくださいました。通院して5ヶ月頃から全く痛みがなく、忘れていることもしばしばでした。いよいよ効果が身にしみて分かってきて、漢方無くては夜も日も明けるように思えました。(漢方煎剤を服用すると痛みが無くなるどころか、身体が軽くなると患者さんは口をそろえて言います。それは漢方煎剤は何も関節だけの血流を良くしているだけではないからです。)

 指のこわばりは残っていましたが痛くなくなったのです。不思議な気持ちがしました。

 先生のおっしゃった事は本当でした。

 以前はお茶のお点前やお花等していましたが、関節の痛みが出てからは何もできなくなっていたのです。(手の指に変形が来たほどですからリウマチは徐々に患者さんの身体を蝕んでいたのです。)家業の漬物の手伝いも勿論できず、80歳の姑が手伝ってくれていましたが、気持ちは暗く混沌としていた日々が嘘のようです。

 11月に入り「はっきりともう治るのだ。」という確信が持て、先生に報告しました。先生も大変喜んでくださり、また握手してくださいました。その後も”血沈”が安定するまで治療するように御指導頂いております。(炎症の度合いを見る指標としては、血沈が一番敏感です。血沈さえ正常になっていればリウマチの炎症は消えてしまっていると考えられます。)

 此の頃は気分的にも明るく、食事もおいしく、何より指の自由がきき、いつでも何でもどんな事もできる。勿論、仕事も頑張っています。嬉しくてたまりません。反面、コレステロールの数値が高くなって反省しています。

 思い起こしてみますと、初めて訪れた時、先生は「何をしても良い、勿論仕事も。また何を食べても良い。漢方は食前に飲み、眠る前まで飲みなさい。」と言われ、あまり制限を受けなかったことが「よし、やってみよう。」と励みになったと思います。(私はリウマチの原因は関節腔内に貯留した化学物質を排除する正しい免疫反応だと考えています。ちょうど皮膚から化学物質を排除する正しい免疫反応がアトピーであるのと同じです。従って、いずれもこの正しい免疫反応を無理に止めてはいけないのです。ただこの戦いは永遠に続くのではなく、最後は武器であるリウマチ抗体が作れなくなり、化学物質と共存せざるを得なくなるのです。それまで、いかに免疫を抑えずに痛みを楽にするかだけに専念すれば良いのです。この仕事を漢方煎剤と鍼灸がしてくれるのです。)

 この1年は煎じ薬と、体全体、指の関節の鍼灸に絶えて、今の喜びを勝ち取ることができました。

 近頃「私はリウマチなんです。」と手を見せると、誰もが「エーッ」と驚かれますが、「高槻の松本先生のお陰で治ったのです。」と胸を張って言っています。

 松本先生をはじめ、織田先生、看護婦さん、医院の皆様、そして鍼灸の先生方に深く御礼申し上げます。(指の変形も取れ、痛みも取れ、体調も良くなり、バリバリ早朝から仕事をしておられます。この方はリウマチの治療の例にもれず、やはり途中で軽いアトピーの症状が一過性に出現しましたが、それも治ってしまいました。)

平成111124

(この方は血沈だけがリバウンドがありましたが、他のリウマチ関連の検査は全て正常でした。初診時の血沈は12mm、その後25221416となり最後は10mmと正常になりました。)