「老化の痛み」 畑井 敏子 67歳

(変形性股関節症であってリウマチではありません。変形性関節症の手記は別の本にまとめて書く予定です。手記を書いていただいたのでリウマチと同じく難治な変形性関節症も治ることを知っていただく為に載せました。現代医学では老化の為に起こるものだから対症療法しかないと言われている病気ですが、漢方煎剤はこのような病気も100%治すことが出きる証拠としてお見せします。)

 頑健ではないものの、特別に悪いところもなく、子供の頃からの起立性脳貧血とこの十年来の胃重位で、ときたま、足・腰・手首が痛んでも、放っておけば治っているというようなことで、この度の平成8年12月から始まった股関節の痛みも、「その内に良くなるわ。」と多寡をくくっておりました。

 でも、今度の痛みはだんだんひどくなりました。歩くにも、腰が残って、杖が欲しいヘップリ腰になりますし、夜も痛みで目が覚めます。朝、布団から起き上がるのには、柱とか机などの支えになるものの所まで這っていってすがりつかないと立てません。外出先の和式トイレは脂汗を流してもしゃがめないし、しゃがんだら立つことができませんでした。このような状態で、その内、反対の左足の膝も痛み出し、膝裏に蒲鉾板を張り付けたような突っ張り感と、時々カクンとなる脱力感も出てきました。

整形外科を訪れると、股関節も膝も老人性変形は始まっているが、とりわけ悪いところもなく、関節を支える軟骨の老化ですり減ってきているそうで、痛み止めと筋弛緩剤と湿布を頂きました。(現代医学が出せる薬はこの程度です。根治治療には全く関わりが無いのです。)

 「痛み止めは副作用がきつい。」と聞いていましたのでなるべく飲みたくなかったのですが、その他にも五十肩で首も肩も腕も手首も痛い上に、主婦業もありましたので飲みました。すると、何でもないのに転んだり、発疹が出たりしました。「老化なら、もう放って置くしかないのか、もう良くならないのとちがうかしら、歩けなくなるのかしら。」と不安でいっぱいでした。

 3月1日、尊敬する藤岡先生(書道の達人で関西書道家100人の一人に数えられている高名なお方です。この先生の難治な気管支喘息を完治させてあげたので、数多くの難病の患者さんを紹介していただき治してあげました。)から「明日11時、JR大阪駅の京都行きホームへおいで。」というお電話を頂きました。そして3月2日、藤岡先生という立派な保護者に連れられて、松本先生の門を叩きました。昔から人見知りの質ですが、保護者同伴の上、松本先生も看護婦さんも楽しい方で、いっぺんに十年の知己のようにほぐれてしまって、「治るよ!」と言って下さったときには不安が吹っ飛んでしまいました。(老化による変形性関節症の患者さんも何百人となく治してあげているので、リウマチを治す以上にこの病気に対してもすでに私の自信は出来上がっていたので、治すと言ってあげたのです。変形性関節症には膝関節症・脊椎症・腰椎症・股関節症などがあり軟骨が磨り減って起こるものです。漢方は骨や軟骨を新たに作ることができることがすでに証明され、このような老化による関節症も必ず良くなるのです。)

 さあ、今度は漢方薬が飲めるかどうかです。私は生来、異質の匂いのものは口が受け付けないのです。嘔吐してしまうのです。初めの1週間、間違えて1・2を一緒に煎じるのを1だけ煎じて飲みました。これは飲みやすくて、「間違えたおかげで1・2の苦いのも飲めるようになったのかも。」とも思ったりしています。

 服み始めてからも、痛みはひいたり戻ったりしながらすっかりはとれませんが、いつの間にか気が付くと布団から支えなしに起き上がっていますし、さっさと歩いていますし、正座できる時間も長くなってきていますし、家の階段はとんとんと降りています。着実に快方に向かっています。旅に出ようかと希望も湧いてきました。体重は変わらないのに、「スマートになったんとちがう?」とか言われて悦には入っています。これは先生とお会いして服み始めてから40日目のことです。(漢方は新陳代謝を早めることができるので、真剣に漢方を飲んでいる人は必ず体重が減ります。血流を改善することによって新陳代謝は改善されるわけですから、水の代謝も良くなり、不必要な水分が排泄され、体も引き締まっていきます。)

 完全に痛みがとれるのはまだ先と思いますが、目に見えては良くなっているように思わないのに、ある日「あら、こんなに良くなっている。」と吃驚するのが漢方薬でしょうか。先生のお元気さ、看護婦さんの明るさも相乗してると思います。

 1ヶ月の漢方薬の重さにも驚きました。そして保険で安くしていただいているのも、とても有り難いことでございます。

 朝、滝まで散歩を始めましたら、それもいいような気がします。

 そういう気持ちになれたのも先生のお陰です。(完治されて来院しておられません。)