平山ふみ子 54

 7年位前の冬からだと思う。朝起きると指がこわばり曲げられず、5分間ほどマッサージをしてからやっと動く状態になった。昼近くになると忘れてしまうので医者にも行かずそのままにしていたが、いつになっても良くならないので整形外科を受診することにした。血液検査もしたが(確か血沈が20位だった)、はっきりしたことは分からず飲み薬を貰い、手のひらに注射をしてもらった。(この注射こそ悪名高いステロイドホルモンなのです。)手が紫色になりブルブル震えていたのを覚えている。かなり楽になったので、たまに痛んだりしたが、いつか治るだろうとそのままにしていた。

 ところが1年位前にしもやけかなと思っていたが、痛くてたまらず近くの内科に行き注射をお願いした。それ以来1ヶ月に1度位の割合で注射をしていた。血液検査も何回もしたがはっきり分からず、平成145月の検査ではCRP()血沈32だったと思うが先生が「やっぱりリウマチかな?リウマチの薬を飲みますか?」と言われた。薬を持って帰ったものの、薬の恐さを知っていたので絶対に飲みたくなかった。じっとしておれずインターネットで情報をと思った。すると「リウマチは必ず治る」という文字が、信じられない気持ちで松本先生の長い長い文を読み、もちろん手記も読ませてもらった。531日のことだった。

次の日、とにかく話だけでも聞かせてもらえればというつもりで松本医院のドアを開けた。漢方の匂いが充満し、患者さんたちで一杯だった。診察室に入り少し話をしただけで「治したる」と力強い握手。本当にビックリしたが「絶対に治る」と言って下さった松本先生に私も決心した。この先生についていこうと。「リバウンドがくるかもしれない。」と言われたが、それらしきものもなく、強いて言えば治療を始めて23日目位に、急に夜になると暑くて暑くて眠れず、布団の上では暑いので床の上で眠った。しかも体中痒くてたまらなかった。何かに(虫にでも)刺されたのかと思って体を見ても跡も無かったのに。こんな状態が1ヶ月ほど続いただろうか。(リウマチ抗体のIgG抗体からアトピー抗体のIgE抗体へとクラススイッチするのは一度とは限りません。またいつ生じるか予言することは出来ません。いずれの抗体もBリンパ球が作るのですが、このBリンパ球の遺伝子が敵が殺す必要は無いと認識した時にクラススイッチは起こると考えられます。免疫抑制剤で抑制されたBリンパ球の集団が覚醒した後にクラススイッチする場合と、初めてアレルゲンに出会った正常な抑制されかったBリンパ球の集団がクラススイッチして起こる場合とがあります。これらを何度か繰り返して最後にアトピーの状態で自然後天的免疫寛容を起こすのです。)

あれから3ヵ月半、血液検査は正常になったがまだ少し違和感が残っている。診察の時いつも「治したる」と励まして下さった松本先生、治療はもちろん精神面でも大変お世話になった織田先生、そしてスタッフの方々、有難うございました。そしてこれからも宜しくお願いします。