丹羽 一子 65歳

 平成8年3月の朝のことです。手の指のこわばりと痛みを感じました。(ほとんどのリウマチの初発症状は朝の手のこわばりです。このときにはリウマチ関連の血液検査も正常である場合が多いのですが、そのような患者は漢方煎剤と鍼灸を併用して治療すると極めて簡単に治ります。)しばらくするとそのこわばりはひいてきましたが、その後も症状は改善されることはなく、体中の関節という関節がひどく痛むようになり、あっという間に手の指が変形してしまいました。受話器を持つことも、箸を使うこともできなくなり、足の甲もひどく腫れてきました。(このように急速に症状が進むのは、悪性のリウマチの人に多く見られます。普通に見られるリュウマチは、手首や手の指の変形が生じるまでに数年もかかるものです。)

 そこで私は指圧に行ってみることにしましたが、治療を終えた途端に体がえらくなり、しばらくその場で休みました。(指圧でリウマチは治るわけではありません。それどころか炎症がさらに広がる危険があります。)それから思うように歩けなくなってしまいました。症状は段々とひどくなり、食欲も無くなり、激ヤセしてしまいました。(リウマチは元来、関節だけの炎症でありますが、炎症が全身に広がり高度になるとこのように食欲も気力も体力も落ち、言わば体調が極めて悪化することがあります。)

 6月になって知り合いの医院に診察に行きました。検査の結果は悪性のリウマチでした。医師から「近くの病院を紹介して入院してもらうと良いけど、そこはステロイドを出すだけなので大学病院で詳しく調べた方が良い。」と言われました。治療法が無いなら、どこの病院に行っても無意味だと思い、そのまま家にいることにしました。(この医師は極めて正直な医師でありますが、大学病院に行っても結局のところ根本治療は無く、単に痛みを楽にするだけですから、この患者さんの判断は正しかったわけです。)

 水口さん、そして松本先生との出会いについて書きます。友人の水口さんより「大阪に日本一のリウマチの先生がいらっしゃるのよ。(患者さんからこのような名誉ある言葉をいただいて恥ずかしい気もします。しかし私が世界で初めて見い出したリウマチの自然後天的免疫寛容の理論をもって東洋医学で100%リウマチを治すことができるのです。ただし早く完治するには幾つかの条件かあります。それは痛みの症状が出たり、リウマチの診断がついた後に現代医学の治療を受けていないという条件です。或いは受けても長くて2・3年以内の患者さんです。ただ長期のリウマチの治療を受けている人でも、ステロイドや免疫抑制剤を使ってこられなかった人は、例え変形があっても完治します。変形も正常に戻ります。)その先生が100%治ると言って下されば絶対大丈夫よ。私もリウマチだったけれども良くなったし、私が松本医院に行ったのも松本医院でリウマチが治った友達の紹介なの。その友達もあちこちの病院に行ったけれども治らなかったのが治ったの。その友達も8ヶ月ばかりステロイドのリバウンドで苦しんだけれども急に良くなって今は何でもできるようになったのよ。(水口さんの友達のリウマチの患者さんが誰だか私には分かりません。治しても手記を書いてもらえない患者さんが数多くおられます。)」と紹介していただき、すぐに松本先生の診察を受けました。「遠くからよく来てくださいました。(この方は岐阜県から来られています。)200%治してあげます。」と力強く言ってくださいました。(このように断言できるのは、この患者さんが悪性のリウマチであってもほとんど現代医学の治療を受けてこられなかったからです。従って現代医療を止めると生じるリバウンド現象に対して対処する必要がないから気楽なものです。)

 薬を飲み始めて2ヶ月位経つと、関節や筋肉の痛みが少しずつ和らいできました。(悪性のリウマチであっても、このように東洋医学の治療により症状が確実に短期間で軽減していくのです。)ベッドからも起き上がることができるようになり、夜の付き添いもいらなくなりました。またお風呂も一人で入れるようになりました。

 現在では、ほとんど普通の人と同じような生活ができるようになりました。(自動車の運転もできるようになっています。)家族のものも「お母さんがこんなに良くなるとは思わなかった。15歳位若返ったねぇ、本当に奇跡だ。」とびっくりしています。(初診の頃は病気と戦っている苦しげな表情が多かったのですが、現在は見間違えるほどに明るく、若くなられました。)

 指の変形もほとんど無くなり両手を合わせても隙間が無くなりました。まだ右膝が少し腫れて痛み、階段の昇降に苦労しますが、これからも病気に負けないように頑張っていきたいと思っています。

 松本先生、鍼灸士の織田先生、紹介者の水口さんには心より感謝しております。本当に有難うございました。今後ともよろしくお願いします。