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    「アトピー性皮膚炎の手記」 石田 純子 26歳

    - 漢方の免疫促進作用によるアトピー完治の手記 -

    私は、22歳の11月頃、気がつくと首に湿疹がポツンと出来ていました。 特に気にすることもなく、普通に毎日を過していました。それから1ヶ月程が経ち、だんだん顔がむくんだり、肌の調子が悪くなってきました。私は幼い頃からアトピーがあったので(腕の関節や首)、化粧品を使い出してから常に気にしていました。1月に入ってからは肌荒れがひどく、販売の仕事をしていた私は、接客するのが毎日苦痛でした。

    (アトピーが始まるのはほとんど全ての場合、母乳から入ってくる化学物質です。 とりわけ母親が食べる食べ物に含まれる化学物質は多種多様であり、 吸収されたアレルゲンは血管を通して全身に運ばれるからです。人体には3000箇所以上のリンパ節があり、そこに運ばれて初めて免疫によって化学物質はアレルゲンと認識されるのです。そこで、Tリンパ球の助けを得て、Bリンパ球がIgE抗体を作るのです。従って如何なる化学物質もリンパ節に到達しなければアレルゲンとなりえません。

    赤ん坊の3大アレルゲンといわれる、『卵・小麦・ミルク』に含まれる化学物質が最初にアレルゲンとなるのです。なぜならばこの3つに蛋白が一番多く含まれているからです。もちろん『卵、小麦、ミルク』に含まれる蛋白自身がアレルゲンではなくて、この蛋白に化学物質が結びついて初めて、アレルゲンとなるのです。つまり、蛋白+化学物質の複合体がアレルゲンとなるのです。このような化学物質をハプテンといい、蛋白をキャリア蛋白といいます。従って天然に見られる食べ物アレルゲンというのは、まずありません。つまり食べ物自身だけでアレルゲンになることはないのです。 現代のあらゆるアレルゲンは天然の食べ物に人口の化学物質が結びついて、初めてアレルゲンになるのです。ときに除去食をすると症状がマシになるのは、あくまでも化学物質であるハプテンが摂取されないからです。ところが、私以外のほかの全ての医者は食べ物自身が摂取されないのでアレルギーが起こらないと間違って考えています。

    既に理論の中で述べたように、あるレベル以上のアレルゲンが侵入すると、数少ない言わば最高裁判所の判事であるサプレッサーT細胞の登場となります。このサプレッサーT細胞の登場が可能になるのも条件があります。それは絶対に症状を生み出す免疫反応を抑えないということです。抑えてしまうと同時にサプレッサーT細胞まで働かなくなるからです。この事実を私以外の全ての医者が気付いていないのです。従って永遠にアレルギーは治らない病気だと言い続けるのです。

    免疫を抑えない限り、必ずどんなアレルゲンも最後はサプレッサーT細胞と結びついて、免疫反応を起こさせないメッセンジャーであるサイトカインを出します。その代表が『インターロイキン10(IL10)』と、『トランスフォーミング グロスファクターβ(TGFβ)』であります。言い換えると、サプレッサーT細胞と結びついたあらゆる抗原は必ず共存できるというわけです。つまり人体を殺すことのできない敵である限り、サプレッサーT細胞も生き残り、生き残り続ける限り無駄な戦いは止めさせるようにサプレッサーT細胞と結びつき、戦いが終結し、共存可能であるという意味があります。このメカニズムも素晴らしい進化の所産であるのです。これを私は、『自然に後天的に生じる免疫寛容』という意味で、『自然後天的免疫寛容』と名付けたのです。こうして全ての抗原に対して免疫寛容になってしまうと症状は出なくなるのです。

    ところがたとえ食べ物を含む全ての抗原に対して免疫寛容になっても、毎日毎日骨髄でTリンパ球が100億個、Bリンパ球は10億個以上作り出されていますから、これらの毎日新生されているリンパ球は免疫反応を起こさないという命令は学習していない為に、IL10やTGFβの命令と出会うまではわずかながらIgE抗体を作り、時にアレルギー症状が出ることがあるのです。全ての人はあらゆる異なった抗原に対してそれぞれ0.35ぐらいのIgE抗体を毎日作り出しています。このわずかなIgE抗体と個々の抗原とが結びついて、アレルギー反応が出ることがあるのです。つまりこのようにときに症状が起こっても不思議ではないのですが、日常の生活には支障が出るほどではないのです。

    食べ物と結びついた化学物質に次いでアレルゲンとなるのは、毎日出会うハウスダストや、ダニが運ぶ化学物質です。これらも皮膚に傷がない限りは大しておおきな症状が出るわけではありません。 このような吸入抗原がアレルゲンとなって見られる症状は、アトピーよりも喘息であります。しかしながら吸入抗原であるハウスダストがアトピーを起こす場合は、食べ物で起こされたアトピーの傷跡に付着したときです。言い換えると、ハウスダストがアトピーのアレルゲンとなる場合は、皮膚に既に傷があるときだけです。

    最後に問題となるのは、花粉であります。花粉はまさに蛋白からできていますし、花粉の飛び交うシーズン中は、空中に散布する花粉に結びつく化学物質であるディーゼルエンジンの排気ガスや、工場廃棄物などがアレルゲンとなります。言うまでもなく花粉そのものがアレルゲンではないことを強調しておきます。

    面白い話があります。最近東京で喘息の原因が自動車会社が製造したディーゼルエンジンの粒子であるという理由で自動車会社が訴訟されました。ところが14億円のお金で以って和解が成立しました。これはとても残念なことなのです。この訴訟が続けられれば、いわゆる花粉症も自動車会社の責任であると判明することを恐れた自動車会社が手打ちしてしまったのです。花粉症で訴訟を起こされたら自動車会社は潰れてしまうことになるからです。というのも、花粉症の患者は日本だけで2500万人もいるからです。もちろん花粉症で生ずる鼻炎や結膜炎で死ぬわけはないので訴訟する人は出てこないかもしれませんが。さらにこの花粉と結びついた化学物質が皮膚の傷に付くとこのときはアトピー症状が出ることも言うまでもないことです。

    ここで注意しておきたいことは、製薬メーカーは免疫を上げる薬を絶対に作ることはできません。作れるのはただ免疫の働きを抑える薬だけです。風邪薬にも必ず抗ヒスタミン剤や解熱剤などが入っています。これらは全て免疫抑制剤です。ところで、若い人の病気は風邪とアレルギーしかありません。当院に受診される患者さんは多かれ少なかれ必ず風邪薬を飲んでいます。このときに免疫寛容を起こしていない抗原がわずかでも残っていると、免疫抑制剤が入っている風邪薬を飲むことによって必ずアレルギーの免疫も知らず知らずのうちに抑えているのです。この人も、食べ物に対するアレルギーは自然に免疫寛容を起こしていたのでありますが、他の様々な抗原に対するアレルギーはまだ免疫寛容を起こしていない内に、アレルギーが治ったと考えられ、一時当院を去った時期があったのですが、知らずに風邪薬を飲むことによって免疫寛容が成されずに、そのうちに化粧をする年頃になってわずかなアトピー症状が気になりだしたわけです。それで当院を受診されたのです。)

    (高校1年の頃、1度松本医院に通い、煎じ薬&ぬり薬を使用していました。当時口の周りが荒れて、くっきりと赤黒くただれていました。そして、しばらく薬をがんばりました。随分ましになり、気が付くと通わなくなり、その後は市販の化粧品で何事もなく過していました・・・松本先生から「治りました」と言われてもないまま、私は治った気になっていました。)
    (アトピーが治るという意味はどういうことかについて説明しましょう。まずアトピーが治るという言い方は間違いなのです。アトピーは体内に侵入してきた死んだ異物(アレルゲン)を吐き出す皮膚の症状を意味します。死んだ異物は無限にありますから、アトピーが治ったという言い方をすると全ての無限の異物に対して免疫を起こさなくなることを意味します。
    例えば新たなる化学物質が発見され、それが体内に侵入したときに、それを認識できる優れた免疫を持っている人は再びそれを排除するために皮膚の症状を起こすことがあります。従って過去においても現在においても未来においても、アトピーが治るという言い方をするとあまりにも曖昧すぎます。ひとつひとつのアレルゲンに対して免疫寛容を起こしたときに初めて「その単一のアレルゲンに対してだけアトピーが治った」と言うべきなのです。正しくアトピーが治ったという言い方が許されるのは、この世のあらゆる抗原に対して免疫寛容を起こしたときだけなのであります。あくまでも個々のアレルゲンに対して免疫反応を起こさなくなった時に、そのアレルゲンに対するアトピーは治ったと言うことは許されるでしょう。

    調子が悪いなぁと思ってから、すぐに松本医院が頭にあったのですが、あの薬(煎じ薬&ぬり薬)と高校時代を思い出すと、どこか別の病院で別の治療で・・・と、気が付くといくつか他の病院へ行っていました。でも、どの病院へ行っても「アトピーは一生付き合っていかないといけない病気」=「治らない病気」と言われ、やはり松本医院しかないと思いました。(当院以外の病医院では、治すことができない理由は極めて簡単です。繰り返しますが、製薬メーカーが作る薬は免疫を抑えることしかできないのです。このような薬を使う限り、免疫反応を起こすヘルパーT細胞のみならず、免疫寛容を起こすサプレッサーT細胞をも同時に働きを抑えているからなのです。この事実をアレルギーの臨床をやっている先生方は誰も気がついていないのです。すでに論文で説明したように基礎医学ではサプレッサーT細胞も京大の坂口志文先生が2007年に発見されました。それはサプレッサーT細胞だけに見られるマーカーである、『4型葉酸レセプター』を世界で初めて発見されたのです。これによって私が16年前に臨床で見つけた理論も完全に正しいことが証明されました。私が臨床で見つけたのは、全てのアレルギー患者のIgE抗体は永遠に増え続けるのではなくて、必ず頂点まで上り詰めた後、減少していくと同時に自覚症状も改善するという臨床事実でありました。この頂点のことを私は自然後天的免疫寛容と名付けたのです。正しくは免疫全体が突然に全てのアレルゲンに対して免疫寛容を起こすのではなくて、実は大部分の強いアレルゲンに対して戦いを終えただけのことなのです。実際は個々のアレルゲンに対して一つ一つ免疫寛容を起こし、全てのアレルゲンに免疫寛容を起こしたときに初めて全体的自然後天的免疫寛容を起こしたというべきものです。
    全世界の医者が製薬メーカーが作る免疫を抑える薬を使わずに、私の正しいアレルギー治療法を実践すれば、世界中から全てのアレルギーは消滅するでしょうけれども、同時に製薬メーカーも消滅する可能性があります。

    ここで、どうして製薬メーカーは免疫を向上させる薬を作れないかを説明しましょう。免疫が働きだすというのは、どういうことなのかをまず説明しましょう。人間が生まれて生き続ける為には5大栄養素と水と空気さえあれば免疫は働く必要がないのです。私はこれを7大栄養素と言っています。免疫が働きだすのはこの7大栄養素の中に不必要な異物が入らない限りは免疫などは不必要なのです。この栄養素に異物が侵入したときに初めて排除するために人間はどうするでしょうか?免疫を用いるのです。つまり免疫の働きが初めて発動し、複雑怪奇な免疫の働きが上がりだすのです。言い換えると、異物(体の敵が)免疫を上げるのです。もちろん異物はないに越したことはないのです。免疫の働かない世界があれば天国といえます。というのは、ウイルスも細菌も真菌も他の汚らしい化学物質もなければ、この世の天国といえます。残念ながら現実は全く逆です。ここでひとつ結論が出ます。免疫が上がるのは異物を入れて刺激することです。
    もうひとつあります。それは免疫の働きを一時的に抑えて突然にその抑制を解除することです。実を言えば、ステロイドの離脱の際に見られる症状をリバウンドといいますが、まさにリバウンドにより免疫が上がり、異物を出す免疫の働きが上昇しているのです。このふたつだけです。このふたつの現象に製薬メーカーはどのように関われるでしょうか。皮肉な言い方をすれば、製薬メーカーは7大栄養素以外の薬という化学物質を作って免疫を上げているといえるかもしれません。まさに毒薬を患者に服用させることによって免疫を上げている素晴らしい会社といえるかもしれません。しかしながら製薬メーカーは免疫を上げるために薬を作っているのではありません。あくまでもウイルス・細菌・アレルゲンなどの異物を吐き出す仕事を手伝うためであるはずです。従って本来ならばこれらの異物を排除する手伝いをすべきなのに、その働きを抑えているのみならず、新たなる異物である化学物質を作り投与しているわけですから、まさに『何をかせん』ということになります。従って製薬メーカーの化学物質である薬により副作用が出るのは当たり前なのです。
    免疫は新たに入ってきた製薬メーカーの薬を、尿や便で排除できなければ、アレルギー反応を起こして新たなる症状を出してしまうのです。かつ、免疫を抑えると感染症の退治もできにくくなるので、風邪なども引きやすくなるというわけです。以上が全ての薬に副作用が出て当然であるメカニズムの一端であります。病気は薬で治すものではなく免疫で治すものなのです。医者はこの免疫の働きをヘルプすべきなのに、薬を使って免疫の働きを下げることによって症状を取ることには成功していますが、実は正反対のことをしているのです。)

    松本医院の扉を開いたのは結局1月末頃で、松本先生に会うなり「あなたが治ってもいないのに来なくなるから」と怒られました。そして、その後に 「絶対治してあげるから!!」と一言。この言葉は本当に嬉しい一言でした。(私はアレルギー・リウマチの治療に関しては全ての人に治ると保証することができるのは、今に始まったことではありません。私が15年前に臨床で自然後天的免疫寛容を見つけたと豪語した時も、患者に治らなければお金を返すと言い切っていたからです。サプレッサーT細胞が見つけ出された今となっては、あまりにもアレルギー・リウマチが治るのは自明すぎて、私が治してあげるというのは恥ずかしいぐらいです。病気は結局、免疫が治すのです。私が治すのではありません。私は患者さんの免疫の働きを抑制するのではなくて、逆に高めてあげるという手助けをするだけで、自然に患者さんの免疫が寛容を起こすだけなのです。私が治すというのも傲慢と言ってもいいくらいです。既に述べたように膠原病もアレルギーも同じ敵を相手にしているだけで、症状が異なるのは用いる武器が異なるからです。膠原病はIgG抗体を用い、アレルギーはIgE抗体を用いるだけです。膠原病もアレルギーにして免疫寛容で治すのです。膠原病のIgG抗体がアレルギーのIgE抗体に変わることを抗体のクラススイッチと言います。このクラススイッチの遺伝子をB細胞の中に見つけたのは我が母校の京大の本庶佑であります。)

    「治らない」と聞かされ続けた耳には、本当にウソでもいいから聞きたかった一言で、涙がポロポロ出てきました。がんばろう!!と力をいただきました。(大人が嘘をつくのは何故でしょうか。自分の利益のためです。私以外の世界中の医者がアレルギー・膠原病は治らないと言い続けているときに、私だけが治ると言えるのは一体どうしてなのでしょう。私が世界一のペテン師であるからでしょうか。残念ながら私は嘘をつかずとも正しい理論を実践することによって、患者さんの病気を治すことができるという人類に対する利益を、数多くの患者さんから毎日獲得しています。私は、ばれる嘘は絶対につきません。もちろんばれない嘘のつき方があれば誰かに教えてもらいたいくらいです。治るから治ると言っているだけです。
    一般大衆が専門家集団である医者に絶対に騙されない法律を作ることが可能です。大人が子供を騙すのは子供が無知であるからです。専門家が素人を騙すのも素人が無知であるからです。従って知恵あるものは無知なる者に対して責任があります。無知な人間が有知な人間を騙すことはまず不可能です。すぐにばれてしまいますから。どの分野でも悪事を成すのは有知なる人達が無知なる人を騙すことです。従って有知なる医者に対して(私も有知なる人間の一人ですが)、何倍か患者に対してペナルティを課すべきです。たとえば治る病気を治らないと言ったり、逆に治らない病気を治ると言って金を巻き上げたら2倍返しや3倍返しを義務付ける法律を作るべきです。そうすればこの世から専門家集団が素人集団を騙すことは簡単になくなると思いますがどうでしょう。)

    初日、2日目と煎じ薬を飲み3日目の朝、なんとなく顔が腫れている気がしました。何気に鏡を見た瞬間、全く別人の私がいました。顔全体が赤く腫れあがり、痛く、目も口もほとんど開かず・・・思ってもいない状態でした。高校の時辛かったと思っていたのが、あれは全然大した事なかったんだと実感しました。(若い人の病気というのは2つしかありません。感染症とアレルギーだけです。現代の医療はどちらの病気に対しても『症状を取ればこと足れり』としています。免疫を高めることによって完治可能な薬がないからです。逆に免疫を抑える薬を投与しているにもかかわらず、病気が治っていくというのは実を言えば物凄いことなのです。医者が治さないと治さないと努力しているのも関わらず、それに抗って最後は病気を治しているのは人間の免疫なのです。このように医者が免疫を抑えるということをしているのもかかわらず、病気を治すことができるほど人間はたくましいのです。
    例えば、感染症の場合はほとんど風邪のウイルスが原因です。このウイルスを殺す薬は実は製薬メーカーは作ることはできないのです。風邪が治るということは、このウイルスを殺してしまうことです。熱が出たり、咳が出たり、痰が出たりするのは、ウイルスを殺し、排除しようとする正しい免疫の働きなのです。このような正しい免疫の働きを発揮できないようにする薬は五万とあります。医者はこのような薬を投与し続けるにもかかわらず、ウイルスを殺しているのは人間の免疫なのです。
    ウイルスを殺すというメカニズムをさらに詳しく述べましょう。まずウイルスが人体に侵入すると、ウイルスが人体の細胞に入る前には先天免疫が働きだします。まず補体系の蛋白がウイルスと結びついて、マクロファージや好中球のような貪食細胞に提示します。実は提示するということは、補体が貪食細胞のレセプターに結びついて、貪食細胞にウイルスを近づけて食べやすくするのです、これを補体のオプソニン作用と言います。オプソニンという言葉はドイツ語から来た言葉で、『食べやすくする』という意味を持ちます。次に、補体の蛋白はMAX(Membrane attack complex)を作って、ウイルスの膜に穴を開けて殺します。一旦ウイルスが人体の細胞に入ると、ナチュラルキラー細胞や、活性化したマクロファージはインターフェロンγ(IFN-γ)やチューマーネクロシスファクター(TNF)を分泌して、細胞の中で増殖するウイルスの量を減らすこともできます。また、TNFはウイルスに感染された細胞を殺すこともできますし、さらにナチュラルキラー細胞や活性化したマクロファージは直接ウイルスに感染した細胞を殺すこともできます。
    以上の先天免疫の働きはウイルスを完全に殺し去ることはできないのです。じつは抗体やリンパ球が登場することになるのですが、この抗体やリンパ球が進化の長い歴史の中で作られ始めたのも、この手強いウイルスをやっつけるためなのです。
    しかしながらウイルスを殺すためにIgG抗体が作られ始めたのですが、実はIgG抗体自身がウイルスを殺すわけではないのです。先ほど補体の働きのひとつをオプソニン作用と述べました。このオプソニン作用を抗体も持っているのです。補体のオプソニン作用との違いは、抗体はウイルスを特定してそのウイルスだけに無限の抗体を使って結びつき、これをマクロファージや好中球に食べさせるのです。補体の場合はこのような特定の特異的な結びつきはないのです。言い換えると、補体は特定のウイルスに焦点を当てることができないのです。
    つまり風邪のウイルスは、体内に侵入するのは一種類なのですから、この一種類のウイルスに対して同じ抗体を無限に作れば敵をやっつけやすいわけです。さらにこの抗体と特定のウイルスが結びつくと、このウイルスは人体の細胞に入りにくくなるのです。この抗体の働きを「中和作用」といいます。つまりウイルスの働きを中和して、働かなくするという意味です。さらに強いウイルスに感染した細胞を殺す働きを持っているのがキラーT細胞です。このキラーT細胞については後にヘルペスウイルスについて書くときに詳しく説明します。
    次に二つ目の子供の病気であるアレルギーについて述べます。アレルギーのプレイヤーは肥満細胞や好塩基球や好酸球であり、抗体であるIgE抗体を用いて戦うのでありますが、最後はサプレッサーT細胞の出番となり、免疫寛容を起こして完結するのであります。
    ところがこのような風邪やアレルギーの病気の経過で、必ず患者さんは免疫を抑える薬を使ってくるので、常にアレルギーのリバウンドを繰り返しながら症状がひどくなっていくことに気がついていないのです。当院に来たときに全ての免疫抑制剤を止めると、以前使った風邪薬の影響をもリバウンドさせていかねばならないのです。)

    3日目からは顔、耳、首から黄色い汁が出てはかたまり、出てはかたまりの繰り返しでした。何か食べようと、口を動かすとまた同じ感触で・・・。寝たままか座ったままで、同じ状態にしていないと気持ち悪く、鳥肌が立つ日々でした。 毎朝、朝までこんな状態が2週間程続きました。お風呂上りに薬を塗っている時、タオルで拭いているのになぜまだ濡れているんだろう・・・?と思っていたのが、汗の様に黄汁が出ていました。本当にこの2週間は辛くて悲しくて、自分はこのままどうなってしまうのだろうと思っていました。

    その後、汗の様に出ていた黄汁は落ち着き、赤黒い顔になってきました。気分も少し元気になり、落ち着いてきたのかなぁと思っていたら、顔と首だったのが次には手にも出てくる様になりました。顔に比べると、気持ち悪さも大分我慢できたので、顔に出る分もどんどん手に出てきてくれと思っていました。(現代の製薬メーカーの薬は、全て免疫抑制剤といってもいいくらいですから、免疫抑制をしている間に、全ての人が持っている単純ヘルペスウイルスや水疱瘡のウイルスである水痘帯状ヘルペスウイルスが知らぬ間に増殖しているのです。元来ヘルペスウイルスはとても大人しく性質のよいウイルスで、滅多に人体に障害を起こすことはありません。言い換えると人体の免疫に察知されれば、簡単に逃げ隠れしてしまうウイルスなのです。このヘルペスウイルスの住処は免疫が監視しにくい神経節の奥深くの神経細胞の中であり、そこにひっそりと隠れているだけで満足しているのですが、免疫が弱くなると神経の鞘である神経鞘を構成しているシュワン細胞に沿って、皮膚の表面へ徐々に増殖しながら出て行きます。このような細胞が皮膚の近くまで来るとシュワン細胞から表皮の上皮細胞に感染して、上皮細胞でさらに増殖し続けます。
    当院に来られると、全ての免疫を止めますと免疫が徐々に回復していきます。するとシュワン細胞や上皮細胞に潜んでいるヘルペスウイルスは、キラーT細胞に察知されます。どのようにしてキラーT細胞がヘルペスを見つけ出すかを説明します。患者さんの細胞の全てに自分の旗印である『クラス1MHC』という蛋白があります。このクラス1MHCは人によって全て異なります。従って自分が自分であると言う独自の旗印となるのです。このクラス1MHC蛋白とヘルペスウイルスの断片の一部であるペプチドとが結びついて、上皮細胞の膜の上に提示されます。この提示された複合体だけが異物と認識するようなメカニズムがキラーT細胞に備わっています。この複合体をもっている細胞だけをキラーT細胞が殺すことができるのです。殺された上皮細胞やシュワン細胞が少なければ、孤立性の単独の水疱になって潰れていきます。ところがあまりにもヘルペスウイルスが感染している細胞が大量であると、殺されるときにはこの水疱が癒合してリンパ液が大量に露出する症状が出現し、黄色い汁として認識されるのです。
    この大量のリンパ液はアレルギーの炎症の結果リンパ管や毛細血管から漏れ出るリンパ液も加わっています。全てのアトピーの患者さんに、単純ヘルペスウイルスや水痘帯状ヘルペスウイルスが大量に体内に見られます。大量にあるかどうかは、単純ヘルペスウイルスや水痘帯状ヘルペスウイルスに対するIgG抗体を調べればすぐにわかるのです。全ての人が高いことを世界で初めて私が見つけ出しました。これもステロイドで免疫を抑えた結果、その間に増殖したためです。これも医原病といえます。そのためにステロイドを止めたときに免疫が化学物質を排除すると同時に、これらのヘルペスウイルスも大量に排除される症状が出現するのは当然であり、このふたつの戦いを含めてリバウンド現象と言うべきものです。)

    松本先生に掻いても良いと言われていましたが、顔はかきまくってかきまくって痕が残ったらどうしよう・・・と思っていたので、なんとなく控えめにかいていたのですが、手は顔以上にかゆくて本当に「イー!」とおかしくなるくらいでした。と、半分おかしい状態で、本当に治るのなら!!を信じ、毎日かゆい時は、手がヒリヒリボロボロになるまでかきました。これが治ったら本当にすごい・・・と、自分でもあきれるくらいに・・・。(外から人為的に熱を加えた結果生じるやけどや、機械的に傷をつけた結果生じる顔や体の傷でない限り、跡は瘢痕として残ることはないのです。とりわけ免疫の回復の結果、リバウンド現象が生じて皮膚が見かけ上はやけどの状態であっても、最後は自然に任せる限りは必ず元のきれいな皮膚が戻ってきます。私は20数年あらゆる多種多様なリバウンド現象の皮膚を診てきましたが、元に戻らなかった患者は一人もいません。)

    顔と同じ様にしばらく続き、だんだん皮がめくれる様になってきました。こうなるとだいぶ黄汁の気持ち悪さからも解放されました。ただ、皮と一緒に眉毛もどんどん抜けてゆき、無くなってしまいました。(眉毛のみならず、頭皮も抜け落ちた患者さんもいました。女性の場合は如何なる人も禿頭症になることは絶対にありません。ステロイドによって遺伝子が変えられた皮膚の細胞が入れ替わるときに、毛も抜け落ちることがありますが、必ず再生します。というのも、毛根は最後まで残っているからです。男性の場合は元に戻るのが時間がかかるときがあります。)

    結局1年ほどこれ(かいて皮が取れ)をくり返し、それからは大分ましになりました。見た目はまだまだ残っていましたが、気持ち的にも随分元気になりました。大分表情が作れる様になったからだと思います。にこっと笑えるように・・・

    ひどい頃は、顔を動かすと裂けて切れてしまうので、いつも無表情でいるしかありませんでした。赤ちゃんや幼い子供に微笑みかける事もできず、人に話しかけられても無表情でさらっと流すしかなかったり・・・ 当たり前の“笑う”という事ができないのが、すごく悲しかったです。でも思い出すと、“笑う”という気持ちの余裕もなかったなぁと思います。

    そして少しずつキレイな肌が見えてくる様になりました。毎日毎日あたりまえの日々を過ごしているうちに、眉毛も自然に生えてくるようになりました。そして、おかしくなるくらいかきむしっていた手は、今では傷跡も全く無く、本当にキレイになりました。ひどかった頃の手を知っている人に「こんなにキレイになった!!」と、見てもらいたいくらい。そしてそれと同じくらい、顔も大分キレイになりました。腫れていたのも赤黒かったのも無くなり、鏡を見れる様になりました。本当に治ってきているんだと、体で感じました。

    私は今26歳になり、普通に生活をしています。私の悪い所は、肌の調子が良くなるとつい煎じ薬をサボってしまいます。そんな調子でいるので、まだ完全に治らないのかなぁと自分でも反省しています・・・。毎日しっかりたっぷり飲んでいれば、今頃完全に治っているのかも・・・とつくづく思います。

    それと、私は始めから松本先生が「しっかり記録をしていく様に」とおっしゃっていたのに、ヒドくなったらそんな余裕も全く無くなってしまい、記録も無いままに過してしまいました。でも、キレイになった時もっとしっかり詳しく記録しておくべきだったと反省しました。書いていれば、これから手記を読まれる方が、もっと安心して治療を続けられるのにと思いました。

    どんな状態がどれくらいの期間続くのか・・・?というのは、私もすごく不安だったからです。人それぞれ期間は違うと思いますが、具体的にそれぞれの手記に書かれていれば、少しは安心できるのではないかと・・・今になって思いました。

    私は体全体に出ている人に比べれば、かなり楽だったのかも知れません。でもあの感覚、痒さ、辛さは本当に良く解るので、あきらめず耐えてがんばってほしいと思います。 私は辛い日々があった事で、周りの人のやさしさがすごく伝わり、素直に感謝できる様になりました。家族には心からありがとうと思います。この事で、家族の大切さも分かる事ができました。そして、前よりも人にやさしくなれる様になった気がします。

    だらだらと長くなってしまいましたが、松本先生 本当にありがとうございます。感謝でいっぱいです。そして今、治療を続けている方、松本先生のおっしゃる通りにがんばって続けてみて下さい。自分でも驚くくらい、肌が変化してゆきます。そして必ずニコッと笑える日が来ます!(ステロイドを使ってきた人が正常になるまでやらなければならないことが3つあります。個々のアレルゲンに対して免疫寛容を起こすことと、これは一度ひとつのアレルゲンに対して免疫寛容を起こせば、そのアレルゲンに対しては以後免疫反応を起こさずに共存できます。実際的には大多数のアレルゲンに対して免疫寛容を起こすと、全く普通の生活が可能となります。
    2つ目は、抑えた個々のアレルゲンに対する免疫反応を完全に目覚めさせることであり、これは最後の最後まで続きます。
    3つ目はステロイドによって遺伝子を変えられた皮膚の細胞を脱落させて、新しい正常な遺伝子を持った皮膚の細胞に戻すことです。この皮膚の入れ替えが一番長く時間がかかります。
    さらに付け加えると、表皮の上皮細胞に巣食っているヘルペスウイルスを退治して、ウイルスのいない細胞に戻すことも必要です。
    いずれにしろ全てのアレルギーは完治します。必ず完治します。)

    (この患者さんはその後結婚されて幸せな生活をしておられます。)

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