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そもそも花粉症とは何なのでしょう?花粉症とはアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎のことであり、間違えて名付けられているのです。このような花粉症という名称はまるで花粉が責任であるように聞こえますが、花粉は単に化学物質であるディーゼルエンジンから排出される排気ガスの微粒子を運搬しているだけにすぎないのです。真実はこのような微粒子が鼻腔の粘膜や目の結膜から侵入するときに人体の免疫機構はこれらを異物と認識して排除しようとするときに鼻や目に生じる症状にすぎないのです。つまり、鼻や目から入ってくる大気に含まれる環境汚染物質を排除する働きであります。何故アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎は増えたのでしょう?文明の高度な発達と共に大気を汚染する自動車排気ガスや工場廃棄物や大気に飛散している農薬をはじめとする様々な化学物質が極めて多く作り出されるようになり、空気と一緒に粘膜を通して体内に侵入するようになったからです。
何故アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎は完治するのでしょうか?アレルギー性鼻炎の患者は鼻の粘膜に侵入してくる汚染物質をわざわざクシャミをしたり鼻水を出したり鼻を詰まらせリして異物を体内に入れまいとして体外へその異物を排除しようとします。アレルギー性結膜炎の患者は目が痒くなったり、涙を流したりして体内に入れまいとしているのです。異物である敵は無限に空気から入ってくる化学物質であり、それを排除する武器は有限であるIgE抗体であります。排除しても無限に繰り返し入ってくる化学物質を永遠に排除することは不可能であり、有限は無限に絶対に勝つことはできないからです。ただ戦いの際に見られる鼻や目の症状を免疫を抑制せずに楽にするだけで体の粘膜中で起こっている異物を排除するアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の戦いは敗北に至ります。つまり体の中でIgE 抗体がいずれ作られなくなってしまい、空気汚染環境との戦いに負けて環境と共存せざるを得なくなり、最後には症状は自然と消滅してしまうわけです。この原理を発見したのは世界で私が最初であり、これを自然後天的免疫寛容と名付けています。昔も天然の空気中に含まれる化学物質に対してアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎を起こす人もいましたが、放っておけば自然に治ったものです。これはまさに人は知らずして人体が自然後天的免疫寛容をやり遂げていたのです。
ところでアトピーとアレルギー性鼻炎・結膜炎とは全く別の疾患だと考えている医者や患者さんが沢山います。しかしすでに述べたように本質は同じであり、ただ単に異物を吐き出す場所が違うだけです。従って2年前に厚生省はこの事実をはっきりと認めアレルギー科の標榜を許したのであります。アレルギーの根本治療は自然後天的免疫寛容を起こすことしかなく、アトピー性皮膚炎とアレルギー性鼻炎・結膜炎の治療というのは全く同じなのであります。ところがどちらも現代の間違った医療は免疫を抑制するだけですから、結局は毎年毎年リバウンドを繰り返しながらIgE抗体がいつまでも作り続けられアレルギーそのものは深刻になり、その内にアレルギー性鼻炎・結膜炎だけだった人が喘息やアトピーも生じてくることになります。そして現代医学のお偉方はアレルギーは治らない、治らないと言い続けるのであります。
一方、私の治療を受けているアトピーの人がアレルギー性鼻炎・結膜炎を合併しているときには、後天的免疫寛容を生じてアトピーが完治してしまうと、アレルギー性鼻炎・結膜炎も同時に完治してしまうのです。つまり私の治療は現代医学とはまるで反対で、自然後天的免疫寛容によりアトピーを治してしまうと全てのアレルギーも完治してしまうということになるのです。そのメカニズムを説明しましょう。アレルギー性鼻炎の戦いの場である鼻粘膜やアレルギー性結膜炎の戦いの場である目の粘膜というのはほんの数平方センチメートルですが、アトピーの戦いの場である皮膚は大人の場合3平方メートル以上もあり、鼻粘膜や目の結膜の1万倍以上の広さがあります。炎症が一度このように広い皮膚で起これば、人間の免疫細胞やIgE抗体は全て皮膚に集まり、鼻の粘膜や目の結膜にあった僅かな炎症細胞も皮膚に引き寄せられて極めて簡単に鼻や目の炎症が消滅してしまうのです。つまり皮膚で使い尽くされるので鼻の粘膜や目の結膜で使われる余地が無くなり、鼻や目の症状が全く無症状になり最後は全てのアレルギーが完治してしまうのであります。
ただアレルギー性鼻炎・結膜炎だけを持っている患者の治療は極めて簡単であります。アトピーの無い人は鼻炎や結膜炎を起こす鼻や目の粘膜が極めて狭いので理論的には鼻や目の症状を取る苦労はアトピーの1万分の1の苦しみだけで済んでしまうと言っても過言ではないからです。いかに鼻が詰まろうが、鼻水が出ようが、口から息ができますし、目が痒くて涙が出て困るといっても、目が見えなくなるわけでもないうえに、漢方煎剤を服用すればたちどころにこのような症状が消滅してしまいます。このためにアレルギー性鼻炎・結膜炎を治した人はなかなか手記を書きようがないものですからアトピーと違って手記を載せることを止めました。たしかにアトピーと同じく他の病院でアレルギー性鼻炎・結膜炎の治療でステロイドを注射されたり、長期にステロイドや抗アレルギー剤を服用したりしてきた人は、必ずリバウンドが起こりIgE抗体がどんどん高くなります。しかし漢方煎剤を用いると、鼻や目の全ての症状が簡単に消えてしまうものですから、ますますアトピーのような苦しみを乗り越えた手記を書きようが無いわけです。治した患者さんの名前を何千人と列記することはできるのですが、あまり意味はありません。あえて手記を書くとすれば次のような文になるでしょう。”松本医院に来た。漢方煎剤を飲んだ。症状がすぐに取れた。”
最後に一言。近頃、アレルギー性鼻炎でステロイドを注射する耳鼻科がどんどん増えています。そこへ見掛けの症状を一瞬のうちに取ってもらう為に無知な患者が数多くステロイドの怖さも知らずおしかけています。そして毎年症状がひどくなる累積アレルギー性鼻炎・結膜炎の患者さんを大量生産しています。このような医療がはたして許されて良いものでしょうか? 最近、日本のあらゆる分野で消費者に対して説明責任が問われ始めました。医療もやはり例外であってはならないのです。どのようにアレルギーを治し、どのような薬の副作用があるのか、さらに対症療法であるのか根本治療であるのかを医者は患者に説明すべき時代になっていると私は考えます。
最後の最後に一言。必ずアレルギー性鼻炎・結膜炎もアトピーと同じく完治させてあげます。