トップページ

院長の紹介

院長の論文一覧

  • リウマチ
  • アトピー性皮膚炎
  • 気管支喘息
  • アレルギー性鼻炎
  • アレルギー性結膜炎
  • 尋常性乾癬
  • 潰瘍性大腸炎
  • 口内炎
  • 不眠症
  • 偏頭痛・慢性頭痛
               (準備中)
  • 円形性脱毛症
  • ニキビ
  • 慢性腎炎
  • MCTD
  • 天疱瘡(てんぽうそう)
  • 蕁麻疹
  • その他の症状
  • よくある質問と答え

    診療時間・アクセス

    リンクサイト(準備中)

    この手記を印刷する(pdf形式:153KB)

    「低音障害型感音性難聴になって」 岡根奈美 28歳

    2004年10月13日

    コメント2008年5月18日

     2003年3月より、松本医院にて、漢方薬によるアトピーの治療を始めてから一年半、9月21日の事でした。前の週から体調がすぐれず、6日間、ほぼ寝たきりの状態で、久しぶりの出勤だった。(体調が優れずとか、体調がよくないとかの症状の原因を考えずに仕事を休んだり学校を休んだりすることがあります。この体調不良の原因を考えてみましょう。やはり一番多く見られるのは風邪のウイルスによるものです。これが90%以上を占めるでしょう。残りの10%は気による病、つまりストレスにより交感神経を刺激され続けて、体を休めることができないとか、夜間眠れないために、疲れも取れないので、体がしんどいということになります。(副交感優位のときにはじめて人間の細胞は休息を得ることが出来るのです。)交感神経優位のときに免疫は抑制され続け、体内の神経節にある神経細胞体の外套細胞や神経線維のシュワン細胞に潜んでいるヘルペス細胞が増殖して末梢の表皮細胞へと進出していきます。休息により疲れを取るために、交感神経から副交感神経が優位になり免疫が回復してくると、表皮細胞や粘膜の細胞まで増殖してきたヘルペスウイルスは免疫に認識されて戦いが始まり、いわゆるヘルペス感染症に際して見られる症状が出現するのです。最近疲労がいつまでも取れないという患者が多くなってきましたが、いわゆる慢性疲労症候群で、ヘルペスウイルスのためです。)

    通勤途中に突然ひどい耳鳴りがし、左耳だけ聞こえにくく、そのまま会社に着いた時には、もう殆ど聞こえなかった。遠くの音はなんとなく聞き取れるが、近くの音はこもってしまって、聞き取りにくい。どうにも仕事がしにくく、不安になって、昼休みに、会社近くの耳鼻咽喉科で診療してもらうことにした。(内耳神経は末梢でふたつの神経に分かれます。ひとつは蝸牛神経であり、ふたつめは前庭神経であります。ヘルペスウイルスのために蝸牛神経が傷つけられると難聴や耳鳴りが出現します。前庭神経が傷つけられると眩暈が現れます。)

    鼓膜を見ても、特に外傷等は見受けられず、耳・骨の両方から聞こえるかどうかを検査した結果、左耳で、低音が聞き取りにくく『低音障害型感音性難聴』と診断される。神経の病気だと言われる。(蝸牛神経がやられると、低音障害型感音性難聴になるのです。突然に生じた難聴ですから耳鼻科医は原因不明の突発性難聴と診断し、ステロイドを用います。なぜステロイドを用いるかといいますと、例のごとく正しい免疫の働きを抑えると戦いが一時的になくなり、ヘルペスは我が物顔で増殖し続けます。ところがヘルペス自身が増えたからといって、炎症は全く起きないのです。それは免疫は神経周辺で働きにくいのです。なぜ起きないかというと、おそらく神経が炎症のために傷つくと修復が困難であるからなのです。(このメカニズムについては不明です。)従ってステロイドを使って免疫の働きを抑える限り、症状は消えてまるで病気が治ったように見えるのです。しかしその間ヘルペスはどんどん増殖し続けますから、再び免疫が回復したときに戦いが始まり、上記の症状が出るのです。耳鼻科的には突発性難聴の原因は不明とされていますが、私は99%が医者の用いる免疫抑制剤、とりわけステロイドが原因であると考えています。)
     
    プレドニン錠5㎜(副腎皮質ホルモンで炎症やアレルギー症状を抑える)を12錠、アデホスコーワ顆粒10%を9包、ムコスタ錠100(胃薬)を9錠、計三日間分の薬を処方されるも、「その日の内に症状が悪化するか、三日経過しても改善されない場合は、薬を増量するか、場合によっては、点滴をうつことになる。」と言われる。更に、「症状が治まったと思っても、再発することもあり、目の病気にもなるかもしれない。」とまで言われ、正直に言って、かなり怖い思いをした。

    (人間の病気は病名で見る限り何万種類もあります。その中には原因不明の病気もありますが、本当に原因が分からない病気というのは数十もないと考えています。なぜならば病気は異物が入ってそれを排除しようとしたり、殺そうとしたりするときに出る症状を病気と名づけているわけですから、原因は生きた病原菌か、死んだ無害の化学物質しかないので病名も極めて限定されてしまうからです。従って原因不明の病気というのは、人間の体内の異常から生じているのであり、遺伝子異常か老化によるものであります。遺伝子異常は生まれつきのものもありますが、薬によって生じることがあるのです。

    特にステロイドは単純に免疫細胞の遺伝子を簡単に異常にするだけではなく、他の全ての遺伝子をも簡単に一時的に変えてしまうので、人間が副腎皮質で作るステロイドホルモンは厳格に量が脳の視床下部によって制御されているのです。にもかかわらず、このようなステロイドを長期に用いれば何が何だかさっぱり分からない症状が見られることがあるのです。特に免疫の細胞の遺伝子を抑制してしまうと、異物が侵入したときに戦う力が弱まり、あらゆる種類のウイルスを倒すことが出来なくなります。そのウイルスの代表がヘルペスウイルスであり、風邪のウイルスなのであります。)
     
    その日の昼から薬を飲むように言われたが、なんとなく釈然とせず、また、朝方より若干症状が軽くなったような気がしたので、退社後に、松本先生に伺ってからにしようと、結局飲まずにおいた。

     その日の午後七時頃、松本先生に診断して頂いた結果は、『ヘルペス』。よって、ヘルペス用の薬アシロベック400㎎を24錠処方して頂いた。その場で2錠、12時頃にも2錠飲み、翌日は、朝昼夕就寝前に、それぞれ2錠飲んだところ、徐々に症状が良くなり、二日後には、すっかり回復した。その後一週間は、免疫を高める漢方薬を処方して頂いた。

    (抗ヘルペス剤であるアシロベックやゾビラックスは、ヘルペスウイルスの増殖を抑えるのですが、決して殺すことはできないのです。それはウイルスはDNAだけで構成されており、DNAが生命であるかどうかさえ分からないからです。ヘルペスウイルスを含む全てのウイルスは、増殖するためには人間の体の細胞に入り込んで、その細胞の遺伝子の中にさらに入り込み、ウイルスの遺伝子の命令で人間の細胞の働きを自由に操り、増殖していくのです。ヘルペスウイルスの増殖可能な細胞は、神経細胞体の外套細胞や神経線維を取り巻くシュワン細胞であったり、末梢の表皮細胞であったりするのです。しかしながら、免疫がウイルスを認識でき、やっつけることが可能なのは、表皮細胞だけではないかと考えています。もし外套細胞やシュワン細胞の中での増殖中に免疫に察知されると、それこそ常に神経炎が生じ、人体は痛み、痺れ、麻痺などの症状で苦しんでいるはずなのに、実際はそのような症状は滅多に見られません。それでもこのような細胞でのヘルペスウイルスの増殖が多いときには、免疫細胞によって攻撃されて、頭痛や痺れ感や痛みなどの神経炎症状を感じることがあるのです。ただ、表皮細胞で増殖が見られれば、いわゆる水ぶくれ様の痛みを伴った症状が出現し、ヘルペスウイルスが増殖している表皮細胞自身も免疫により殺されているのです。
     
    もし神経細胞や神経線維を取り囲んで保護している外套細胞やシュワン細胞が殺されたら、神経は剥き出しになり、それこそ神経の電気活動も異常になってしまい、万物の霊長たる脳の活動も末梢神経に伝えることが出来なくなり、死んだも同然になるでしょう。このようなことが起こらないように神経細胞や神経線維の周辺の細胞に炎症が起こらないように、何か特別な保護機構が隠されていると考えています。しかしこのような疑問に対しては、今のところ如何なる神経学者や免疫学者も答えを用意してくれてはいません。)

    松本先生が仰しゃるには、「もしここで、耳鼻科にもらったプレドニンを飲んでいたら、一時的にアトピーの症状は良くなるかもしれないが、必ずリバウンドが起きるし、難聴も治るかどうか分からない。更には、もっと酷い状態になったかもしれない。」のだそうだ。

    (当院の患者さんは大量のステロイドを使ってきているものですから、耳鳴りや難聴の人が非常に沢山おられます。ただそのような症状に慣れてしまっているとか、症状に耐えられる人たちです。しかしこのような症状の原因の99%はヘルペスウイルスによるものであります。それ以外に原因を考えることはできません。耳鼻科医がなぜ私のような考え方ができないかというと、彼らが大好きなステロイドのためにヘルペスウイルスが上記の症状を起こしているのだということを認めたくないためです。

    現在アレルギーで一番多いのは花粉症であります。日本中にはこの花粉症のシーズンに極めてよく流行る耳鼻科医院があります。それは花粉症の前後にステロイド注射をする医院です。トリアムシノロンというステロイド(ブランド名はケナログであります)の筋肉注射をどんどんやる医者や、セレスタミンというステロイドのリンデロンが含まれている錠剤を使う耳鼻科医がいます。特にケナログは1回筋肉注射をすれば2~3ヶ月は免疫を完全に抑制できますから、苦痛が取れて治ったように患者は考え人気が出るのです。もちろん毎年やらなければ、しかも回数や量を増やさなければならなくなります。こんな注射は耳鼻科に限らず全ての病医院で可能でありますが、良心ある医者は決してしません。副作用が怖いからです。ステロイドの副作用についてはここを見てください。 現代の医療のほとんどは免疫を抑えることで一時的に症状を取る対症療法で問題を先送りしているだけですから、間違った治療であるので、心ある医者はステロイド注射をすることに躊躇を覚えるものです。しかし良心を売り渡し金に変えたい医者は、このようなステロイドを使って様々な副作用をもたらしているのです。あくまでも正しい医療は病気を治してお金を払うという方式であるべきです。病気を治さないどころか後で副作用をもたらすような治療はすべきではないのです。残念です。

    現在、後期高齢者医療の支払い方法が問題になっています。無知である老人は病院に行けば病気が治ると思い込んでいるので、負担が大きくなったことに文句を言っています。見えない本当の問題は、病院で病気を治してもらっているわけではなく、高齢者が病院で薬をもらえば病気が治ると思い込んでいる点にあるのです。医者が作った様々な病名はほとんどが老化によるものです。老化まで病気に仕立て上げてしまうので、老人人口が増えれば増えるほど医療費は高騰していきます。医者と病院は儲かるでしょうが、誰がその費用を支払うのでしょうか。現役の若い人や孫やひ孫です。病気は医者や薬が治すものではなくて自分で治すものです。成人病などというのはまさに栄養の取りすぎなのです。贅沢をしなければ生じない病気なのです。にもかかわらず病気の本質を教えずに間違った安心を買うために病院に行く必要は実はないのです。)
     
    確かに、耳鼻科では、はっきり「治す」とは言ってはもらえず、こちらが漢方薬でアトピーの治療をしていることを話したうえで、それでもプレドニンを飲むか、点滴をするか以外に方法はないと言われ、どんなに恐ろしい病気なのかと不安になった。松本先生に診て頂いたお陰で、大事に至らず、今のところ無事に過ごしている。

    (全ての成人は水痘帯状ヘルペスに一度はかかっています。それは子供のときに水疱瘡を引き起こしたウイルスがまさにこの水痘帯状ヘルペスなのです。もうひとつよく見られるヘルペスには単純疱疹ヘルペスがあります。このヘルペスは大人でも2~3割の大人が感染の経験はありません。一度ヘルペスウイルスが体内に侵入すると、生涯神経節の神経細胞に隠れ住み続けるのがヘルペスウイルスの特権なのです。ヘルペスウイルスは極めて賢いウイルスなので、神経節には免疫の監視が届かないことを知っているのです。

    ところが現代のように薬で病気を治すと思い込まされている時代では、免疫を抑制する薬しか作れない製薬メーカーの薬をいっぱい体内に放り込まれています。これらの製薬メーカーの作った免疫を抑制する薬を飲んでいる間に、これらのヘルペスウイルスがたっぷりと増殖します。さらに幼少時から死ぬまで競争しなければ生きられない時代になっているので、ストレスの量というのは過去の時代とは比較にならないのです。ストレスがかかっている間にストレスに対抗するために、自分の副腎皮質でホルモンを思い切り作り続け、この自分で作ったステロイドホルモンで免疫を抑制し続けます。その間に自分でヘルペスウイルスを増殖させている結果となります。

    従ってこのような時代には一度体内に入ったヘルペスウイルスはどんどん増殖し、耳鳴りや難聴や眩暈なども頻回にみられるようになりました。しかもそれに加えて一度増殖したヘルペスウイルスは免疫に見つからないような様々な特殊なメカニズムを持っているので、一度増えたヘルペスウイルスを殺すことはなおさら困難になってくるのです。しかしヘルペスウイルス自身は人間を苦しめる度合い、つまり病原性の強さは風邪のウイルスなどと比べてほとんど問題ないので、実際はステロイドを使わない限りは問題にならないのです。いくら増殖しても生死に関わらないので、それほどあれこれと心配する必要はないのです。)

    本当に、未だに、あれはなんだったのだろうと、信じ難い思いだが、本当に松本先生に診て頂いて良かった。今後は、何をおいても、まず松本先生に相談しようと、改めて思う。
     
    松本先生、本当にありがとうございます。心から感謝します。
     そして、これからも、どうぞよろしくお願い致します。

    この手記を印刷する(pdf形式:153KB)